新規性
・本工法でのアンカーピンは、法枠の天端部への固定と、法面への設置時の仮留め材として使用する。法枠は軽量で柔軟性があり、法面への追随性があるため、法枠に中詰材を充填して締め固めた後、法面部のアンカーピンは抜き取る。これによって、法面でのアンカーピンの浮き上がり問題を解決している。
・法枠はハニカム状の小さいセル構造であるため、従来の法枠材料と比較して、中詰材の拘束力が高く、セル内で中詰材の移動等の変形が発生しにくい。
・基礎工が不要で、設置施工は法肩から開始でき、中詰材の投入も任意の箇所から始めることができる。さらに、法枠同士は専用のエアーステープル、又はタッピングビスで接続できる。
期待される効果
■工期の短縮、施工費の縮減
・軽量で柔軟な法枠であるため、現場での組立て作業が不要で、施工性に優れ、工期短縮、施工費の縮減が可能である。特に災害復旧等の緊急性のある現場には有効である。
・基礎工が不要なため、掘削量の削減ができる。ゆえ、コンクリート工が不要となるため、養生期間の短縮ができる。
■高品質、高い信頼性
・高密度ポリエチレン樹脂シートを高周波熱溶着で立体的に加工した工場製品であるため、法枠材として十分な強度と機能を有している。
■耐久性に優れ、維持・保守は不要
・耐薬品性に優れており、あらゆる土質に対して安定している。特に、酸性土、アルカリ性土に対し十分な耐久性を有している。
・耐候性(耐紫外線)加工により、促進暴露試験(サンシャインウェザーメーター)5000時間(約10年の屋外暴露に相当)でも法枠の強度を100%保持している。ゆえ、長期にわたり太陽光線に暴露されても強度低下がなく、耐久性を保持している。
適用条件
① 自然条件
・法枠材の使用可能気温範囲 -30℃から+50℃
② 現場条件
・特になし。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・道路土工 『切土工・斜面安定工指針(平成21年度版)』(社)日本道路協会
使用する機械・工具