比較表
作成する

東京都の「国土強靱化地域計画」について

 

 

                                東京都総務局 総合防災部 防災計画課

 


 

 東京都は、2016 年に東京都国土強靱化地域計画を策定し、東京都の強靱化の方向性を示している。この計画をこれまで行ってきた様々な災害対策、防災計画を束ねる計画(アンブレラ計画)と位置づけ、事前防災・減災の取り組みを加速化している。

 

 

 

国土強靱化と国土強靱化地域計画

 

 2011年に発生した東日本大震災の教訓を踏まえて、2013年に「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法」( 以下基本法) が施行された。2014 年には、国の計画の指針となる「国土強靱化基本計画」が策定され、事前防災・減災、迅速な復旧・復興の施策が進められている。

 基本法では、国土強靭化に向けた取り組みを国と地方公共団体、民間が連携して進めることが示され、各自治体は、「国土強靭化地域計画」を策定し、取り組みを進めている。今回、東京都の「国土強靭化地域計画」の取り組みについて、東京都総務局 総合防災部 防災計画課に話をうかがった。

 

 

Q 東京都の取り組みについてお話しください。

 

A 2016年1月に東京都国土強靱化地域計画を策定しました。

 

 東京都では、基本法に基づき、2016 年 1 月に東京都国土強靱化地域計画を策定し、方針や目標、それを実現するための施策などを示しています。これをもとに毎年、 「東京都国土強靭化地域計画年次事業一覧」を作成し、東京都の強靭化に関連する事業を取りまとめています。

事業は多岐にわたり、 国や区市町村、民間事業者、都民との連携がなければ達成できません。この計画を通して共通の認識を持つことで東京における国土強靱化施策を着実に推進していくことが必要です。

 

 

 

 

 

 

東京の強靱化の意義

 

 

Q 計画策定にあたり、東京都ならではの特長や意義はどのようなことでしょうか。

 

A 首都である東京の強靱化は日本にとって特別の意義を持っています。

 

 東京は日本の約1割の人口を占め、多様な産業、情報、交通網、大学・研究機関などが集中する世界有数の大都市です。政治や行政、経済の中枢として、国会や中央省庁をはじめとした各機関が集まり、首都機能(図-1)を担う日本の心臓といえます。

 東京が 大規模自然災害により、首都機能に障害が発生した場合、災害応急対策に大きな支障を及ぼし、災害後の混乱を深刻化、長期化させるおそれがあります。それは、日本全体の国民生活や経済活動に支障が生じ、回復も困難となるほか、海外にも大きな影響が波及することが予想されます。このように東京が果たす役割は極めて大きく、東京の強靱化は日本にとって特別の意義を持っています。

 また東京は、区部及び多摩地域の陸地部と伊豆諸島及び小笠原諸島などの島しょ地域から構成されていて、地理的にも社会特性的にも多様性があります。強靱化を適切に進めるためには、それぞれの地域の地理的・社会的特性、さらに東京が日本全体において果たす役割などを踏まえた上で、施策を講じることが重要になります。

 

 

 

 

 

 

これまでの各計画を総括

 

 

Q 他の防災対策との関連について教えてください。

 

A これまでの施策を強靱化の観点でまとめています。

 

 最初にお話しした通り、東京都国土強靱化地域計画は基本法に基づいて策定したものです。東京都は、「東京都防災会議※1」において「東京都地域防災計画」の修正など防災・減災対策の抜本的な見直しに取り組んできました。災害対策基本法第40 条※2 に基づいた、各種災害に対する予防対策、応急対策、復旧対策を網羅しており着実な防災対策を進めています。また、2014 年には、今後 10年間の都政の大方針となる「東京都長期ビジョン」を策定するとともに、備えるべき防災の主な取り組みを「東京の防災プラン」で示しています。

 東京都国土強靱化地域計画は、これらのすでに策定されているさまざまな防災計画や具体的な取り組みを束ねるという位置づけで(アンブレラ計画図- 2)、あらゆる施策を強靱化の観点から見直し、施策の充実を図っていくものです。

 

 

※1 災害対策基本法第14 条及び東京都防災会議条例に基づき設置される知事の附属機関。知事を会長とし、指定地方行政機関、指定公共機関、指定地方公共機関、都及び区市町村等の職員もしくは代表で構成されており、東京都地域防災計画の作成(修正)及びその実施の推進等を所掌している。

※2 都道府県防災会議の協議会は、防災基本計画に基づき、当該地域に係る都道府県相互間地域防災計画を作成し、及び毎年都道府県相互間地域防災計画に検討を加え、必要があると認めるときは、これを修正しなければならない。

 

 

 

Q 計画の具体的な内容を教えてください。

 

A 「4つの基本目標」と「8つの推進目標」を設定しています。

 

国土強靱化とは、国土や経済、地域社会が災害などにあっても致命的な被害を負わない強さと、速やかに回復するしなやかさを持つことを目指すものです。東京の地域特性やリスク等を踏まえ、

①人命の保護

②首都機能の維持

③公共施設等の被害の最小化

④迅速な復旧・復興という4 つの基本目標を設定しました(図- 3)。

この4つの基本目標をより具体化し、「8 つの推進目標」(図-4)を設定しています。都民の生活・経済に影響を及ぼすリスクとしては、大規模事故など、自然災害の他にも想定されますが、首都直下地震や南海トラフ地震等の発生予測、気候変動に伴う台風の巨大化や短時間豪雨の増加傾向など、大規模自然災害は多様で、広範囲に甚大な被害をもたらす可能性があるため、8つの推進目標の設定は、大規模自然災害に限定しています。

 

 

 

 

Q 「強靱化における8つの推進目標」はどのようにして達成するのですか。

 

A 目標達成の妨げとなる事態を想定し、これを回避する施策を設定しています。

 

 前ページの「8つの推進目標」の達成を計画する際に、逆に目標達成を妨げてしまう事態(リスクシナリオ) を想定し、どうすればその事態を避けられるかを考えます。目標達成を妨げる事態を「起きてはならない最悪の事態」、それを回避する施策を「プログラム」としています。たとえば、【目標1】では「大規模自然災害が発生したときでも人命の保護が最大限図られる」(図-5 ①)という目標を妨げるものとして、「大都市での建物・交通施設等の複合的・大規模倒壊や住宅密集地における火災による死傷者の発生」(図-5 ②)という事態を想定します。さらにこのような事態を起こさないための方策として「住宅等の耐震化・更新、学校の耐震化の推進」(図-5 ③)というプログラムが組まれています。この「プログラム」を実施するにあたり、「起きてはならない最悪の事態」の回避が可能か否か判断し、不可能である場合に何が足りないかを分析します。そして、現状を改善するために何が課題であり、今後どのような施策を導入するべきかについて分析・整理を行います。上記の分析を基に、現状の脆弱性を総合的に分析・評価しています(図-5 ④)。この評価結果を受け、【目標1】を達成するための推進方針としています(図-5 ⑤)。国土強靭化に取り組む事業については、一覧を東京都防災ホームページに掲載しています。また、このたび、東京都では、都民の安全・安心を確保できる、強靭で持続可能な都市の実現を目指し、「『都市強靭化プロジェクト(仮称)』の策定に向けた論点」を新たに取りまとめました。こちらについては東京都政策企画局のホームページに掲載しております。

 

 

 

 

 

今後の展望

Q 最後に今後の展望についてお聞かせください。

 

A 地域防災計画を改定します。

 

 都が今年5月に公表した首都直下地震の新たな被害想定結果を踏まえ、今後の新たな羅針盤となる東京都地域防災計画の改定に着手していきます。これらも国土強靭化の考えと取り組み内容をベースとしています。 将来にわたって持続可能となる都市を築き、首都機能を守っていくため、東京の総力を挙げて防災に取り組んでいきます。

 

 

 

 

!

エラーが発生しました。

次のいずれかの理由が考えられます。

比較可能な数量を超えたため
カートに追加できませんでした。
比較できる点数は20点までです。
「工種・工法」と「資材」を同時に
比較することはできません。
カート内を整理してご利用ください。
2点以上をカートに追加してください。
カート内容を確認する
!

カートへの追加
ありがとうございます。

会員登録をすれば、
カートに入れた製品の
比較表のダウンロードができます。

会員の方はこちら(ログイン) 新規会員登録
!

お気に入り登録
ありがとうございます。

会員登録をすれば、マイページより
いつでもお気に入り登録した商品を
見返すことができます。

会員の方はこちら(ログイン) 新規会員登録