2022.10.27
前田工繊株式会社
塩害や凍結防止剤の影響を受ける補強土壁に使用する無筋コンクリートパネル
ビニロン短繊維 |
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短繊維混入コンクリート
塩害対策用アデムウォールパネル
施工後の全景
新 規 性 |
鉄筋コンクリートパネルからビニロン短繊維を混入した無筋のコンクリートパネルに変えた。
本パネルは鉄筋を使用しないため腐食の懸念がなく、塩害の影響度合いが激しい沿岸部のほ
か、路面に播いた凍結防止剤の飛散の影響に対する耐久性が高いことを特徴としている。
適 用 箇 所 |
・ 盛土高20m 以下の塩害および凍結防止剤の影響を受ける補強土壁。
・ 塩害の影響度合いが激しいとされる海岸線から100m 以内の箇所は特に高い効果があ
る。
開 発 目 標 |
・経済性の向上
・耐久性の向上
活 用 の 効 果 |
比較対象従来技術:補強土壁工(帯鋼補強土壁)
・経済性:向上(16.56%)
・工程:短縮(17.78%)
・品質:向上
・安全性:同程度
・施工性:向上
・周辺環境への影響:同程度
単 価 |
都度見積り
施工方法 |
①塩害対策用アデムウォールパネルの設置・組立
・ 補強土壁を構築する基礎地盤を整地し、基礎コンクリートを設ける。
・ 基準点や丁張を設けて、常に壁面の垂直度を確認しながら塩害対策用アデムウォールパネ
ルを設置する。
②グリッドベルトの設置
・ グリッドベルトを塩害対策用アデムウォールパネルの連結穴に通し、ねじれがないように
左右同じ長さで壁面に直角方向に配置して、十分に緊張させてから固定する。
③鋼製枠の設置
・ 鋼製枠を塩害対策用アデムウォールパネルの背面から所定の間隔をあけて設置して、鋼製
枠の内側に内壁シートを設置する。
④アデムの敷設と盛土材の敷均し・締固め
・ 設計図に示された長さ及び引張強度のアデムを所定の位置に敷設する。
・ 盛土材の一層の敷均し厚さは、仕上がり厚さを考慮して事前の試験施工により定めること
を原則とする。
・ 盛土材の締固め度は、JIS A 1210突き固めによる土の締固め試験方法によるA、B 法で
95% 以上、C、D、E 法で90%以上を管理値とする。
⑤壁面排水層への砕石投入
・ 壁面排水層への砕石の投入は、内壁が5m 程度盛土されるごとに、その高さの半分程度ま
で自由落下により投入する。
⑥付帯する構造
・ 補強土壁完成後、設計どおりの付帯する構造物を構築する。