2018.01.19
運搬工・残土処理工・無人化施工
運搬工 |
土工で発生した土砂の運搬には、線土工と面土工とがある。道路や線路、堤防など線状の構造物の建設で発生したものが線土工、宅地造成など面状の施工で発生したのが面土工だ。
土砂は、掘削するとほぐされ体積が増加する。これをルーズ状態と呼ぶ。体積の増加量は土質によって異なり、国土交通省では土質別の換算値を設定している。
搬出する土砂を運搬するタイムサイクルは、工事用道路によって、道路計画が死命を決定すると言ってよいほどだ。線土工では、搬出路が周囲の道路環境に応じてほぼ決まってしまうが、面土工では、施工エリア内での運搬計画が重要になる。切り土と盛り土の土量の分配計画をもとにして、地形なども考慮した計画を作成する必要がある。
工事用道路の幅員は一般的な10t積ダンプトラックの場合で、8~9m程度。大規模土工で重ダンプなどを用いる場合は、その車幅に応じた道路幅が必要になる。安全上、3.5倍以上とされており、確保できない場合は走行速度を落とすなどして対応する。
残土処理工 |
土工では、切り盛り土による山岳道路や造成地などは、掘削した土砂と盛る土砂の量をバランスさせるように計画する。現場発生や残土とも呼ばれる処分が必要になる土砂の量を削減するためだ。現場内で再利用すれば資源の有効利用にもなる。
しかし、多くの建設工事の場合、処分が必要になる土砂が発生する。再利用に適さない土質であったり、かつての構造物の残骸であるコンクリートの塊、岩や石などがあったりする。新たな構造物のために基礎を構築すれば、その分の土砂も不要になる。
これらを含めて建設発生土と呼ぶ。土質によって第1種から第4種、さらに標準仕様のダンプトラックには積載できないような多くの水を含んだ泥土まで5種類に分類される。
課題は、これらの活用策だ。現場発生土は、建設副産物であり、見方を変えれば資源だ。そこで、国土交通省では、有効利用についての行動計画を作成。単独の工事内で活用するのではなく、複数の工事間でリサイクルできるシステムを作成し、処分量の削減に取り組んでいる。
無人化施工 |
土工の分野では、同じ作業の繰り返しによって構造物を建設するケースが多い。例えば道路の土工区間だ。一定の厚さに土砂を敷き均して、規定の回数で転圧していく。すでに、土砂を敷き均すモーターグレーダーと呼ぶ重機には、先端のブレードに自己位置計測装置を設置して高さと位置を計測して事前に入力した目標の高さなどに自動制御できるようにしたものも登場した。ブルドーザーも同様に自動で敷均し制御ができる最新機器がある。
さらに締固めについてもTS(トータル・ステーション)と位置を確認するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を用いて転圧回数を確認できるシステムが確立されている。
建設工事では、どのような形状に仕上げるかを出来形管理と呼ぶが、TS(トータル・ステーション)によって自動管理が可能になった。設計データを入力すれば、計測機器に自動計測されて、リアルタイムで出来形などを把握できる。これらのデータと自走式の重機を組み合わせることで無人化施工が可能になり、作業員を削減でき、施工の省力化にもなる。工期の短縮やコスト削減、過酷な労働環境の改善にもつながる。
さらに熟練の作業員に頼っていた作業が自動化されるなど、人材不足への対応を含めて、今後のさらなる技術革新が期待されている分野である。
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