2018.01.11
概要
施工する構造物の種類や規模の大小を問わず必須のものであり、最初に着手する仮設工。仮囲いのほか、地中の土留めや地上の支保工など種類が多く、範囲も幅広い。「段取り八分」と言われるように仮設が工事の安全や施工性を左右すると言っても過言ではない。
土留め工 仮桟橋工
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出典:国土交通省 |
発注者の受け取り対象外 原則として受注者が計画する |
構造物の施工で対象となるものは、工事目的物と仮設物に大別される。このうち、工事目的物は、施工する構造物そのものであり、発注者受け取り対象物である。発注者側が設計図を作成し、仕様などが詳細に決められている。
これに対して仮設物は、最終的に発注者の受け取り対象外である。土木工事請負契約書第1条第3項では、「仮設、施工方法その他工事目的物を完成させるための一切の手段については、契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、受注者が責任において定める」と規定。原則として受注者が、その裁量によって計画し施工する。任意仮設と呼ばれるものだ。
一方で指定仮設と呼ぶものもある。工事中の公衆災害や重大な労働災害を防止するため、特に留意する必要がある仮設物が対象となっている。例えば河川堤防と同等の機能がある仮締め切り、一般車両が通行することになる仮設道路、特許工法や特殊工法を採用する場合のほか、関係官公署との協議などによって施工に制約がある場合、第三者に特に配慮する必要がある場合などだ。このほか、他の工事に使用するため、完成後に残しておく必要があるものも対象となる。
指定仮設は、設計図書などで発注者が具体的に指定し、施工方法などを変更する場合は、発注者の指示や承諾が必要になる。施工方法の変更があった場合には、設計変更の対象ともなる。これに対して任意仮設については、発注者が設計図書などで指定しないほか、施工方法などの変更も受注者が任意でできる。
仮設工は、分類方法にもよるが、主なものだけで15種類前後ある。仮囲いのように建設現場で誰もが見かけるものもあれば、特殊であったり、大掛かりなものもある。発注者の受け取り対象外なので、完成後は撤去するのが原則である。安全性や施工性を確保するためには周到な計画が必要だが、工事全体の採算面から見れば可能な限りコストを削減したいという一面も持ち合わせていると言えよう。
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