2019.10.24
地質調査からエネルギー資源活用まで、幅広く事業を手掛ける
サンコーコンサルタント株式会社は「地盤調査・防災」をはじめ、「道路・構造物・トンネル」、「河川・海岸・砂防・上下水道」、「都市・地域」、「環境」、「空間情報」の6つの分野を事業領域とする総合建設コンサルタントだ。
鉱山の設計部隊から事業を開始し、地質調査やトンネル設計の分野をはじめとして、地すべり等の防災関連分野、エネルギー資源活用分野など、地質と土木が連携した複合的な業務の提案を得意としている。
設立以降、時代の要請でさまざまな部署が発足し、事業領域を広げた。2019年時点で北海道から九州まで、全国11ヵ所に拠点を持ち、それぞれで地域の特色を生かした仕事を受注している
NTCホ-ルディングス株式会社の傘下に |
1961年、三鉱コンサルタント株式会社の商号で三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)を母体として設立された。2年後に現在の商号に改称。
その後、2009 年にNTCホールディングス株式会社のグループ企業となった。同ホールディングスは、農業・農村分野を中心とするNTCコンサルタンツ株式会社、海外事業を担うNTCインターナショナル株式会社、鹿児島県内の業務を主体とする株式会社サタコンサルタンツとの4社で構成されるコンサルティンググループである。
「地質のサンコー」から総合的なコンサルへ |
設立当初からしばらくは地質の売り上げが半分以上を占めていたが、技術分野の拡充とともに設計部門の売り上げが逆転した。
2019年時点で設計と地質の比率は8対2となっている。2018年の売り上げは68億9,700万円。
公共インフラ新規設計の割合が減少し、維持補修が増加するなか、点検から不具合の原因の究明までを積極的に取り組んでいる。近年、毎年どこかで発生している災害に対して、「防災」に技術力や経験が生かせる事業を継続して延ばしていきたい意向だ。
強みである技術開発 |
サンコーコンサルタントには、トンネル・道路・堤防といった重要インフラの建設や維持管理のために多様な計測・解析を行う物理探査グループという部署がある。
トンネル工事で大事故につながる断層や空洞といった目に見えない地盤情報は、通常は開削調査やボーリング掘削などで調べるが、物理探査グループでは、トンネル調査に特化した切羽前方探査手法を大手ゼネコンと共同開発した。
この開発した切羽前方探査(穿孔振動測定:T-SPD)は、トンネル工事で実施される先進ボーリングの掘削振動を利用して、施工しながら地盤の硬軟を表す指標(P波速度)を把握することができる。
また、開発中の技術では、切羽の発破を利用してP波速度と同時に断層破砕帯等の存在を示す反射波も捉える計画である。さらに専用の計測機器も自社で設計製作し、より効率的な調査を可能としている。
これらの技術は、実際のトンネル施工にも採用されており、厳しい条件下で安全な工事を実現するために大きな役割を担っている。
最新テクノロジーを積極的に利用 |
一方、プレゼンテーションの手法にも新しいテクノロジーの使用を積極的に提案している。
CIMの活用においては、ARやVR、さらにMRの活用を提案している。具体的には「設計図面をカメラで捉えると、計画構造物等が立体的に浮き出て見えるARタブレット」などを作成し評価を得ている。
CIM活用事例 樋門詳細設計での3Dモデルの作成
同社が設計と施工管理を担当した蔵王スキージャンプ場では、スキージャンパーの体験ができるVRを作成した。世界遺産となった軍艦島では、ドローンを利用して空撮を行い、島の上空150mまで飛び上がるVR作成に協力した。このような観光資源の呼び水としてのデジタルコンテンツ活用も積極的に提案している。
3Dスキャナーの活用事例 3D計測技術での構造物の劣化把握
VRの活用事例 VRアプリ:Zao jumpの作成 ハコスコで体験中
ARの活用事例 計画図面の3D拡張表示の事例
技術の研鑽 |
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全社技術発表会(発表) |
全社技術発表会(懇親会) |
新たな展開に向けた取り組み |
将来的には、地域創生や地域支援なども今後手掛ける事業として視野に入れている。
ビックデータを利用した統計などを用いて、人の呼び込みや地域の産業を振興するビジネスモデルの考案など、多方面から街や地域の活性化を目的とした事業提案を行い、さらなる社会貢献を目指して、新たな取り組みを進めている。
(2019年10月時点)
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