実績豊富な専門業者のネットワークを活かし、 ともに基礎杭技術の向上を目指す

 

                                            一般社団法人西日本基礎杭協会   

 

 

 

   関西を中心に事業を行う場所打ちコンクリート杭の専門団体

 

 一般社団法人 西日本基礎杭協会は、関西エリアに拠点を置く「場所打ちコンクリート杭」の施工事業者によって構成されている。そもそもは、大阪府営・市営住宅の分離発注を受ける施工業者にてできた団体によって設立された協会で、2023年には設立40周年を迎えた。

 

地震や台風などによる災害の多い日本においては、土木・建築構造物における基礎杭は非常に重要な工事となる。また近年では、高度経済成長期に建設された建築物やインフラ設備の老朽化などにより、解体工事に伴う既存構造物の杭・地中障害物の撤去工事が増加している。さらには狭小地での杭基礎の築造など、基礎杭施工業者の役割が増え、施工方法や施工条件も多岐にわたっている。こうした中、同協会では基礎杭のさらなる品質向上と確保に向けて、場所打ちコンクリート杭の施工に関する啓発、専門業者間での意見交換や新工法の研究開発などを目的に運営を行っている。

 

 

 

 

 

 

   各社のアイデアを集約・具現化し協会独自のノウハウとして共有

 

 基礎杭工事には様々な工法や種類があり、構造物と地盤の特性に合わせて最適な工法を選択することが品質や安全性を高める要因となる。その中でも場所打ちコンクリート杭は、工場で作られる既製杭と違って現場で杭を生成するため、状況に合わせて臨機応変な対応ができることが特徴だ。工法の種類も多く、様々なシーンで使用されている。現在協会に所属する7社は、設立50年以上の実績をもつ会社も多く、豊富な経験やノウハウを有している。それぞれの得意分野や工法、所有する機械も多種多様で、協会全体でいえばあらゆる場面に対応可能といえよう。

 

さらには、会員同士の技術向上にも取り組んでいる。これまでも複数の会社で協力し合い、共同で工法の評定を取得してきた実績があるが、現在はオリジナルの工法や機材の開発も検討しているという。それぞれの会社が蓄積してきた様々なアイデアを具現化し、共有ノウハウとすることで、協会全体のレベルアップや品質向上を図る意向だ。1社だけではなかなか進まない新たな試みも、多くの会員で協議・協力することで実現化のスピードも早まるというメリットもある。

今後はこうした取り組みを進めることで、協会としての位置づけを高め、会員数の増加、実績エリアの拡大に繋げていきたいという。

 

 

 

  会員企業 集合写真

 

 

 

   会員紹介

 

■共栄興業株式会社

 

1965年設立。土木関連の大口径場所打ち杭工事に特化した会社として、掘削口径が1,000mm~2,000mmの大口径の杭工事に最適なオールケーシング工法(全旋回工法)を得意とする。カッタービット付きのケーシングチューブを全周回転させる全回転型チュービング装置は、軟弱地盤から硬質岩盤まで幅広い地層の掘削が可能。

 

 

【主な実績】

 ・国道9号井尻大橋下部工事(京都府)    工法:全旋回工法

 ・名塩道路武庫川張出橋下部他工事(兵庫県) 工法:全旋回障害撤去工法

 ・米原バイパス佐和山高架橋下部工事(滋賀県)工法:全旋回工法

 ・安来港飯島線道路改良工事(島根県)    工法:全旋回工法

 

 

 

 


■株式会社泉州イワタニ

 

1983年設立。建築物や道路、橋梁など様々な施工現場での実績・経験と最新の知識で、場所打ち杭の施工だけではなく基礎工事のコンサルも実施。また鉄筋籠の吊り荷重を軽減しながら行う建て込み作業の効率化と作業の安全性を高める「鉄筋籠の建て込み方法、該方法に用いる浮力付与装置、及び浮力体離脱装置」の特許を有している。

 

【主な実績】

 ・(仮称)大阪広域協組先端技術研究開発プロジェクト(大阪市)

 

 

 

 


■株式会社岡田組

 

1948年設立。杭工事に特化し、各工法の施工が可能で、場所打ちコンクリート杭はACE-MAX工法、SB耐震杭e工法で評定を取得(新大阪工業と共同で取得)。また地中障害撤去工事(既存杭撤去、地中コンクリート撤去)においても、OK工法(既存杭引抜工事、特許技術)、AK工法(ロックオーガー工事)などの独自開発した工法に定評がある。NEW-EAGLE工法正会員。

 

 

 


■大洋基礎株式会社 大阪支店

 

1953年設立。建築・土木の各種基礎杭工事を全国規模で展開。新技術の開発も含めて、new ACE工法(アースドリル式拡底杭工法)、Me-A工法(引抜き軸力対応杭)、E・Rock工法(オールケーシング式拡底杭)、KCTB工法(場所打ち鋼管コンクリート杭)など、多くの工法で評定を取得している。T-EAGLE工法の認定工事会社(試験は関東で実施)。

 

【主な実績】

・竹野町庁舎建設工事(兵庫県)                            工法:つばさ杭

・関西電力舞鶴発電所建築工事第3工区工事(兵庫県) 工法:全周回転工法

・大阪第5地方合同・法務総合庁舎新築工事(大阪府) 工法:KCTB+ACE工法

・大阪国際会議場(仮称)新築工事(大阪府)               工法:構真柱建込み+ACE工法

 

 

 


■新大阪工業株式会社

 

1971年設立。建築工事をメインとした杭施工専門業者として、ACE-MAX工法(場所打ち杭・場所打ち拡底杭工法)、SB耐震杭e工法(杭頭部鋼管巻き場所打ちコンクリート杭工法)で評定を取得(岡田組と共同で取得)。またNEW-EAGLE工法正会員であり、T-EAGLE杭工法(大口径多段拡径場所打ちコンクリート杭工法)の認定工事会社(サンエイと共同で施工試験を実施)。

 

【実績】

 ・(仮称)伊丹市稲野町計画南1・2街区新築工事(兵庫県伊丹市)

 

 

 ・(仮称)市営桜の宮住宅建替事業C工区・E1工区(兵庫県神戸市)

 ・(仮称)大阪市港区弁天町3丁目新築マンション計画

 ・(仮称)RJR南堀江新築工事

 ・(仮称)交野市星田駅前計画A街区・C街区新築工事

 

 

 


■株式会社サンエイ

 

2002年設立。建築関連のアースドリル工法の施工会社で、特許取得工法である杭頭処理バケットを独自で開発。杭頭処理バケットは、場所打ちコンクリート杭の杭頭余盛コンクリートをコンクリートが固化する前にバケットで除去し、杭工事完了後の時間を大幅に短縮する。NEW-EAGLE工法の正会員、T-EAGLE工法の認定工事会社(新大阪工業と共同で施工試験を実施)。

 

【実績】

 ・(仮称)大阪市中央区平野町4丁目新築工事

   場所打ちコンクリート杭アースドリル工法(拡底杭)

 ・(仮称)大阪市東成区東小橋1-12マンション新築工事

   場所打ちコンクリート杭アースドリル工法(拡頭拡底杭)

 ・大阪市 ラジエーション・コート新築工事

   場所打ちコンクリート杭アースドリル工法(拡底杭)

 ・(仮称)大阪市 リビオメゾン新大阪新築工事

   場所打ちコンクリート杭アースドリル工法(鋼管拡底杭)

 ・大阪市 長吉六反東第一住宅3号館建設工事

   場所打ちコンクリート杭アースドリル工法(拡底杭)

 

 

 


■川重産業株式会社

 

1973年設立。地中障害撤去工事(置換工事)を主体に、日本全国の工事に対応している。全旋回アースドリル式拡底杭工法(SSM工法)で評価を取得しているほか、K-Grip工法、K-キャッチハンマー工法、K-ブレーカーシステム工法で特許を取得。全旋回オールケーシング工法を中心にした独自開発の技術で多くの実績を残している。