2023.01.01

踏掛板「可とう性踏掛版(背面処理工)」

ジャパンコンステック株式会社

 

 

可とう性踏掛版は構造物と土工部の境界に(橋台やボックスカルバートの背面等)鋼製六角パネルとアスファルト混合物の複合体で可撓性の踏掛版を構築する工法である。埋め戻し材に圧密沈下等の変状が生じた場合、変状に追従して変形し、路面の勾配をなだらかに形成させ、ひび割れ及び段差を抑制する。

 

 

 

 

東日本大震災等の震災事例を踏まえ平成24年に「道路橋示方書・同解説」が改訂され、新たに「橋台背面アプローチ部」が規定された。東日本大震災において踏掛版を設置していない橋梁の約4分の1に段差が生じたという調査報告もあり、このように背面アプローチ部に注目が集まるようになったのは震災後であるが、ジャパンコンステック(株)ではこの部分に20年以上前から着目。主力商品である橋面の連続舗装が可能な埋設型伸縮装置において、背面沈下によるパラペット肩部のリフレクションクラックは非常にやっかいで、このリフレクションクラックを止める方法はないかという視点から試行錯誤をくりかえし現断面が完成した。橋梁に限らず沈下が生じにくい構造物と生じやすい土工部分の境界部は路面にクラックや段差が生じやすいためボックスカルバート等への設置事例も数多い。

 

 

 

   特 徴

 

1.踏掛版のない既設橋梁へ容易に設置が可能。

2.施工時間が短いため工期の大幅な短縮が可能。

3.設置後アスファルト混合物の養生時間のみで交通開放が可能。

 

 

 

   標 準 施 工 フ ロ ー

 

1.不等辺山形鋼設置

2.鋼製六角パネル敷設

3.固定樹脂モルタル打設

4.密粒(13)改質Ⅱ型アスファルト型混合物舗設

 

 

東日本大震災 はまゆり大橋

所在地:宮城県本吉郡南三陸町

撮影日:2014年1月(震災後2年10ヶ月経過)

被災後土工部沈下。未施工の歩道部は8cm~10cmの段差発生。車道部はなだらかに追従し段差は発生していない。修繕なしで現在も供用中。