2023.01.01
一般社団法人日本パルスレーザー振興協会
「JPL工法®」は、橋梁等の素地調整において、高出力のパルスレーザーを照射し、独自の集塵システムを用いることで塗膜や錆を除去する工法である。
「JPL工法®」の原理 |
対象母材の表面に高ピークパワーパルス発振レーザーを照射すると、素材よりも吸収率の高い汚れの膜やその下の酸化物がエネルギーを吸収し下地面で反射されプラズマが発生。このエネルギーの吸収とプラズマ発生の作用により付着物が対象表面より剥がれ、気化・粒子化される。ヒューム化された汚染物は独自の集塵システムにより即時に回収される。
「JPL工法®」概念図
特 徴 |
1.母材へのダメージが少ない
パルスレーザ―による施工のため、物理的な衝突や研磨による母材へのダメージを避けた表面付着物の除去が出来る。
2.軽装備での作業が可能
非接触の表面処理工法のため、接触災害の危険性が無く重装備の防護服等の着用が不要となり、レーザー光保護メガネおよび防塵マスクのみでの軽装で作業が可能となる。
3.環境配慮
研削材等のメディアを一切使用しないので作業時の飛散が少なく、二次廃棄物の発生はゼロ。有害な付着物も除去作業と同時に回収されるので、作業員の健康負担や周囲環境への影響が軽減される。
4.騒音を抑制
衝突音や噴射音等が無いので、夜間や住宅地など周辺環境に配慮しながらの施工が可能。
システム車 |
「JPL工法®」のハイパワーレーザーシステムはレーザー機本体、小型コンプレッサー、および独自の集塵システムを搭載した専用システム車により全国どこでも移動・展開が可能。システム車から最長50m 離れた施工箇所にまで対応可能。
用 途 |
1.鋼、銅、アルミ、鋳鉄等の金属系および適応非金属の母材表面に付着した有機・無機物の除去
2.塗装や溶接前の素地調整、非破壊検査前の表面処理
3.PCB・鉛・クロム等が含有する塗膜の除去
4.大規模な飛散・騒音対策が困難な住宅街・河川・海上での素地調整