2023.01.01

減摩剤「ラブケミカ」

日本化学塗料株式会社

 

 

ラブケミカは日本化学塗料(株)が開発した、摩擦力低減材である。ラブケミカをH鋼、鋼矢板、基礎杭などにあらかじめ塗布・乾燥して施工すると、塗膜が地中の水分や周辺固定液を吸収して膨潤体を形成する。この膨潤体が潤滑層として働き、被塗物表面にかかる摩擦(フリクション)を著しく低減(リデュース)させる。NETIS登録番号はKT-100002-A(旧登録)である。

 

ラブケミカALは、アルカリ領域でのみ機能を発揮する新製品。

 

大きい機械から小さい機械へ摩擦を低減しコスト削減

 

 

 

 

   特 徴

 

1.ラブケミカ施工は、専用ラインを必要としない。

2.ローラーやハケなどで簡単に塗ることができる。

3.乾燥が早く、硬い塗膜になるので、被塗物の取扱いが容易である。

 

 

 

   塗 布 量

 

1~3kg/m2

 

 

 

   施 工 方 法

 

1.塗装対象物を塗装場所に搬入し、ほこりや汚れ、油分、水分などを除去し乾燥させる。

2.調整したラブケミカを規定量、ローラーやハケなどで塗布。

3.雨水のかからない場所で乾燥し、塗布範囲などの外観検査を実施。

 

 

 

   ラブケミカ塗装作業

 

 

 

 

   荷 姿

 

ラブケミカ 18kg

ラブケミカシンナー 16L

ラブケミカAL 18kg

 

 

 

   摩擦低減(フリクションリデュース)のしくみ

 

1.塗布直後

  未乾燥塗膜の中に高吸水性ポリマーが浮いた状態で存在する。

 

2.硬化乾燥後

  固化した塗膜の中に高吸水性ポリマーが固定した状態で存在する。

 

3.吸水膨潤後

  高吸水性ポリマーが吸水し塗膜を膨潤させた状態で存在する。

  この膨潤した塗膜が潤滑層として作用する。

 

 

 

 

 

   性 能 試 験

 

 

モルタル躯体にラブケミカ、パイルロック(日本化学塗料(株)の止水材)塗布と無塗布のフラットバーを埋設し、オートグラフで引張り引抜き強度を比較した。

 

 

 

 

 

 

   試 験 結 果

 

試験の結果を単位面積当たりの引抜き力としてグラフ化した。グラフより無塗布品のフラットバーの引抜き力を比較対象として見ると、パイルロック塗布品で1桁の低減が得られ、ラブケミカ塗布品でさらに1桁の低減を得られた。また、実施工事においても良好なる引抜き力低減効果が確認されている。

 

 

 

単位面積当たりの引抜き力