2023.01.01
有限会社 TEM'S(テムズ)
ハンド式バキューム研掃機(アクアセルロータ)による除去
既存の建築物に施工されている石綿含有建築用仕上塗材(建築用下地調整塗材を除く)を石綿粉じんの飛散防止に十分に配慮し、かつ、関連法令等に則って安全に除去する技術である。
背 景 |
平成26年に、「日本建築仕上げ工業会」により従来の外壁塗材(仕上塗材、下地調整材)にはアスベストが含まれているとの発表があり、現在まで新たなガイドラインやマニュアルが整備されてきた。以来、各所での施工実績を踏まえ、令和2年に「大気汚染防止法の一部を改正する法律」が公布され、令和3年4月1日より順次施行されており、アスベスト飛散防止対策の強化が求められている。
今後、周辺住民への環境配慮や、作業員に対しての健康被害を考慮した施工がより不可欠となる。
従来工法 |
アスベストを含有する外壁除去工事の現場で、現状、多く採択されている集塵装置付きディスクグラインダー工法は、各所の報告によるとアスベストの飛散が多いと言われている。
前述の法律改正に伴って令和3年4月以降は、常時隔離養生を行い湿潤状態での施工が義務付けられた。
ディスクグラインダー等の電動工具を使用する工法では、常時湿潤状態での隔離が必要になるため、集合住宅等での作業では、隔離内で住人による開口部の開け閉めができなくなる等の制約を受けることとなった。
TEM'S 超高圧ウォータースクレイプ工法の特徴 |
超高圧水を使用した施工のため、アスベスト除去工事においての原理原則である常時湿潤状態が維持できる安全かつ効果的な工法である。
100~245MPa の超高圧水による施工のため、
・粉じん飛散が発生しにくく、安全性が高い
・さまざまな外壁で施工が可能
・塗装下地材と仕上げ塗材を同時に除去
・さらに水処理も同時に行うため、工期が大幅短縮可能
安全性が高く、時間・コストのメリットが多い工法と言える。
集じん装置付き超高圧水洗工法と他工法の比較 |
⑴ 剥離剤併用手工具ケレン工法(下地調整材撤去共)
外壁塗材(表層)を剥離剤にて除去後に下地材をディスクグラインダー等で除去。剥離剤に有害物質が含有している為、作業員に対し健康被害の恐れがある。
ディスクグラインダーによる削り作業時は、隔離養生を行い湿潤状態での作業となる。
⑵ (集じん装置付き)ディスクグラインダーケレン工法(下地調整材撤去共)
剝離材を使用せず、外壁塗材(表層)と下地材をディスクグラインダー等で除去。
また、ディスクグラインダーによる削り作業時は、隔離養生を行い湿潤状態での作業となる。
⑶ 集じん装置付き超高圧水洗工法(下地調整材撤去共)
超高圧ポンプより送られる高圧水で既存塗材と下地材を同時に除去し、汚染水も除去機具の先端にバキュームホースを装着できるため、その場で処理が可能。
1工程のみの作業で費用も抑えられ工期の短縮も見込める。
なおかつ水の圧力により除去する為、粉じんが発生しにくく、隔離養生不要での作業となる。
従来方式と異なり、水を使った作業のため湿潤状態が保たれ、安全性が高い。また、下地材・仕上げ材の同時除去、汚染廃水の同時処理など、必要な作業工程が減少する。高い安全性を確保しつつ、作業コスト・時間の削減が可能となる。
建設技術審査証明 |
(一財)日本建築センター 建設技術審査証明事業
BCJ-審査証明-267 2020年1月21日取得
施工写真 |
施工前状況
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施工後状況
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施工中
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施工後状況
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高圧ポンプ車 |
工事現場の模式図 |