2023.01.01

のり面工「ザルコン」

法面対策工法協会 東北

 

 

 地山からの湧水や湛水法面の残留間隙水を適切に排水する機能を有した法面保護工で従来の生コン車等による打設が困難な場所でも、吹付によって透水性コンクリートを造成できる工法である。

 

 

 

 

 

 

   利 点

 

① 背面土粒子の吸出しを伴わず地下水のみをスムースに排水する。
② 植生工の併用により早期に動植物の生息空間が確保されるなど安定性の向上、永続性の確保、維持管理の軽減が図れ、周辺環境との調和を図ることができる。

 

 

 

   特 徴

 

1.ザルコンは吹付部背面の地山が浸食されないため、モルタル吹付工などの密閉型のり面保護工に比べ、維持管理を含めたライフサイクルコストで安価となる。
 

2.ザルコンはモルタル吹付工に比べ、単位セメント量が約70%、単位水量が約40%と非常に使用量が少なく、またビニロン短繊維を混入していることから、硬化収縮・乾燥収縮によるひび割れの発生を著しく低減できる。
 

3.ザルコンは混入したビニロン短繊維による補強効果により曲げ・引張り靭性に優れている。
 

4.ザルコンの空隙径は1㎜程度で、15%以上の連続空隙を有しているため、植物根系の伸長が可能である。植生が十分に可能な立地条件(地山状態、降水量、勾配、地中からの水分供給)であれば、草本植物を用いた緑化は可能である。
 

5.ザルコンの吹付表面は小さな凹凸に富むため、コケや地被植物による修景緑化が図れる。

 

 

枠内吹付

淡水法面吹付

 

 

 

吹付表面

施工全景