2023.01.01
日野興業株式会社
平成28年8月に国交省がその仕様を定めた「快適トイレ」は様々な現場で目にするようになり、国交省直轄現場においては全国平均の設置率が45.6%(H30年度)となっている。各自治体や民間企業でも「快適トイレ」を導入する動きが活発となっており、今後もさらなる広がりが期待できるだろう。
日野興業株式会社では国交省が定める仕様を満たした多くの種類の「快適トイレ」をはじめ、感染症対策のための衛生環境維持を目的とした商品も充実させているのに加え、時代や現場のニーズに合った商品の開発にも注力している。
多彩な商品展開 |
新商品であるポリエチレン製車載トイレ「のせるくんW」は従来品の「のせるくん」の2倍の広さを実現した。広い室内に加え便器の向きを変えたことにより、広い空間を創出している。標準仕様で樹脂製の鏡や、手洗器を装備しているオールインワン型で、使いやすいレイアウトとなっている。これまでにないデザインで、使用する際も明るい気持ちに。道路工事や林業等の移動を必要とする様々な現場に最適なトイレである。
WGT-QTLH 快適(のせるくんW)
「Pitta-N」は、従来品の「Pitta」をさらに使いやすくリニューアルした商品である。従来品は室内が洋式トイレと小便器・手洗器室の2つに分かれていたが、間仕切りのドアをなくし、より広く使用できるようになった。リニューアルによりNETIS対象商品となった。また、壁は断熱性の高いサンドイッチパネルを採用。パネルに傷がついても交換が可能で、メンテナンス性の高さが魅力である。床材はアルミ製を採用したことにより、腐食に強く耐久性に優れた仕様。3面からフォークリフトの爪を差し込むことが可能なため、運搬に適した構造となっている。
新商品であるハイグレードのハウス型トイレ「Varie」(ヴァリエ)は、高級感があり、豊富なラインナップからシーンに最適な間取りを選ぶことができる。中でも「Varie-Door」はシャワー室とトイレ・手洗室を装備しているため、工場や企業の敷地内、長期現場での労働環境の改善に貢献する。
Pitta-N Varie-Door
現在開発段階であるが、MEC industry ㈱との共同開発品である「MOKUREST」はCLTを用いた同社初の木造常設トイレである。日本は世界有数の森林保有国でありながら、国産木材の消費量は十分とは言えない状況だ。その国産木材を多用したことで炭素固定を促し、SDGsに大きく貢献できるのがポイントである。また、仕上げに木材を使用したことで温かみのある空間を創出できるデザイン性の高さも特徴だ。
MOKUREST(開発段階)
“臭い”対策 |
仮設トイレの悩みとして、臭いと虫の発生がある。それらを改善するのが仮設トイレ専用防臭・防虫剤「快適トイレのもと 極」である。し尿の腐敗発酵を抑え悪臭の発生を予防し、アンモニアや硫化水素等の悪臭を消し去る効果がある。防虫効果においては2か月以上の効果があり、持続性の高さが特徴だ。