2023.01.01

擁壁工「PC-壁体」

PC-壁体工業会

 

PC-壁体は、角型断面のパイルを連続して壁状に設置することで、自立式の道路擁壁・河川護岸やボックス構造の側壁などを最小用地幅で短工期・経済的に構築する工法である。都市部では、とりわけ地形や周辺環境に制約を受けるケースが見られるが、PC-壁体はこのような限られた施工条件にも対応できる工法として、多くの実績を築いている。

 

なお、「土留め構造物用等辺角形プレストレストコンクリートパイル PC-壁体」は、(一財)土木研究センターが実施する土木系材料技術・技術審査証明を受証している(建技審証第0105号)

 

 

 

   特 徴

 

1.PC-壁体は曲げ剛性が大きいので、変位量が少なくなる。また、コンクリート強度が高

  く、大きな曲げモーメントに適応できる。したがって、自立式の壁体構造物として土地

  の有効利用など、有利な設計ができる。

2.PC-壁体が経済的に使用される範囲は、約3~9mの壁高である。基礎杭と兼用する場合

  は、いっそう経済的な設計が可能である。

3.低騒音・低振動施工での急速施工が可能である。

4.支持層まで根入れし、先端部を根固め処理することにより、鉛直荷重を支持することが

  できる。護岸あるいは擁壁と橋台基礎など、2つの機能を兼ねることができる。

5.プレキャスト・プレストレスト・コンクリート製品のため、強度、断面性能は均質で信

  頼性が高い。

6.継手部はアーク溶接で現場接合する。曲げ・せん断、引張り・圧縮とも本体と同等以上

  の強度を持つため、継ぎ本数は自由に設計できる。

7.スノーシェッドやロックシェッドの山側壁に使用する事により法尻の掘削を最小限に抑

  えることができ、また工種がシンプルになり構造物を急速に築造することができる。

 

 

 

   用 途

 

・道路擁壁(自立部、ボックス部)

・河川護岸・港湾護岸

・調整池(オープン、地下式)

・橋台基礎

・スノーシェッド・ロックシェッド側壁

・造成地擁壁

・その他

 

 

 

   標 準 規 格

 

 

 

 

有効プレストレスト量

 

A種 4N/mm2

B種 8N/mm2

C種 10N/mm2

 

 

 

   施 工 例

 

スノーシェッド側壁

 

施工例 道路擁壁

河川・港湾護岸