2023.01.01
アサヒボンド工業株式会社/アサヒボンド工業会
創業直後から取り組んできた、コンクリート建造物の補修・改修・補強・保存用材料の製造・販売に、昭和58年に結成した「アサヒボンド工業会」のメンバーと連携し、現場の課題に取り組んで来た。最新の報告と成果の一部を紹介する。
建築改修工事用接着剤 アサヒボンド |
*は(一社)公共建築協会「建築材料等評価名簿」掲載品
土木・建築構造補強工事用接着剤 アサヒボンド |
※は日本道路公団ほかの品質合格品
プレスダウングラウト工法(タイル直張 浮き補修工法) |
タイル張り工法は、マンションの外壁等の仕上に施工効率が良く、コストの割に高級感が得られる理由で人気がある。
躯体コンクリートの仕上り精度が向上しタイル直張り仕上外壁が主流となり、改修工事の時期を迎えている。官庁営繕部の「公共建築工事標準仕様書」では、モルタル下地を前提としたタイル張り仕上げが規定されており、タイル直張りに対する改修工事仕様は標準化されていない。現在施工されている工法に不満のある、発注者の方々からの要求が多く、同社は、アサヒボンド工業会と連携し新しい浮き補修工法を開発した。
工業会で、技能者育成講習会を実施し、技能士認定制度を創設し、この技能者の在籍する工業会会員のみが施工できる、アサヒボンド工業会会員専用工法を提案した。数多くの民間物件での実績と工法の改良を積み重ね、発注者の評価が広がり始めた。
● 「日本建築仕上学会」に研究委託し、性能評価と施工要領書の提案を受けている。
アサボン弾性G(注入できる弾性接着剤) |
エポキシ樹脂の強固な接着力と弾性接着剤の柔らかさを併せ持つ“外壁仕上げの浮きに注入
できる弾性接着剤”。注入用エポキシ樹脂と、外装タイル張り用弾性接着剤の、両方のJIS
規格数値を満たしている。
● アサボン弾性Gの特長・柔らかい接着層が、躯体と仕上げ材の熱歪みや急な動きを吸収
し再剥離を防ぐ。
・温度による物性変化が少なく耐久性が高いので補修箇所の長寿命化が図れる。
・かぶれの原因物質の含有量が少なく皮膚にやさしい注入剤。
・施工時の幅広い環境温度の条件下でも化学反応が進むので、硬化促進剤、遅延剤の活用で
施工が可能となる。
● 推奨する使用方法
・PD工法(プレスダウングラウト工法)活用で、動きが大きい広い面積の浮き補修に最適。
・極寒、酷暑の時期の施工に威力発揮。
・アレルギー物質の使用を控えたい現場に適している。
・アンカーピンにはPD ピンを使用する。
PD ピン(樹脂漏出防止機能付アンカーピン) |
PD ピンは独自開発のコンクリートビスで、コンクリート下地に対する機械的固定力が強
く、注入剤が固化しなくても、内圧による浮き上がりがない。
また、ピンの頭の特殊形状加工により注入孔を塞ぐので、目地からの樹脂の戻りがほとん
ど無く外壁表面を汚染しない。
注入剤として、アサボン弾性Gを使用する場合に離せない。
レジアンダー厚付速硬化粉体 |
実績を重ねて来たレジアンダー〔水性エポキシ樹脂 + 水硬性粉体〕に粉体として「厚付速
硬化粉体」に加え、新しく「不陸整正粉体」が仲間入りした。施工現場の状況に対応した粉
体の選択により、レジアンダーを活用した工事の施工効率が飛躍的に向上する。この粉体で
は、1.0ミリ~5.0ミリ程度まで塗圧が可能な、下地調盤塗材となる。
● 特長・1.0ミリ~5.0ミリ程度までの不陸調整ができる。
・塗り伸ばし性、成形性に優れる。
・23℃での可使時間は120分あり翌朝から次工程の施工が可能。
・各種下地との付着性良好。
・混和液を上塗りすると短時間で透水のない下地調整材となる。
・ウレタン・エポキシとの付着性が良く、プライマー無しでも上塗り材が堅固に付着。
・耐溶剤性に優れる。
● 荷姿:10kg 袋入り
ゴムエース(ゴムシート防水補修・改修材) |
ゴムシート防水は、従来の接着剤の耐久性が劣るため接合部がめくれやすく、漏水事故の原因になりかねない。
ゴムエースは、シート同士やモルタルなどとの接着性に優れ、端末や接合部からの漏水を確実に止め、防水寿命をシートの耐久性に近づけることを可能にした。