2023.01.01
昭和瀝青工業株式会社
Wバインダーシリーズは従来のアスファルトより混合・施工温度を30℃程度低減(中温化)できるように改質したプレミックスタイプのアスファルトの総称である。Wバインダーシリーズを用いることにより、アスファルト混合物の製造温度を低くできるので、アスファルト混合所の燃料使用量を低減してCO2排出量が削減できる。また、施工可能温度域が広がるため、寒冷期の施工性が改善することやアスファルト混合所から従来より遠方の施工現場にアスファルト混合物を供給することが可能になる。
特 徴 |
1.Wバインダーシリーズは幅広いアスファルト種に対応しており(表1)、アスファルト混
合物の種類に応じて選定が可能である。
2.アスファルト混合物の製造、施工温度を通常のアスファルトより30℃程度低減できる。
3.温度低減機能の持続性があるので、施工性の改善ができる。
4.プレミックスタイプのためプラントミックスタイプの中温化添加材と比べて投入手間が
省ける。
5.バインダーおよび混合物性状は通常のアスファルトとほぼ同等である。
6.施工は通常の機械編成で行える。
7.バインダー性状は従来のアスファルトの標準的性状・規格に適合する。
表1 アスファルトの種類に対応するWバインダーシリーズの製品名
※1 舗装用石油アスファルト(舗装施工便覧)、プラント再生舗装工法に用いる新アス
ファルト(舗装再生便覧)の規格に適合(ただし、トルエン可溶分は適用外)
※2 ポリマー改質アスファルトII型、H型の標準的性状(舗装施工便覧)に適合
用 途 |
1.環境負荷軽減対策が要求される舗装工事
2.交通開放時間の短縮が必要な現場の舗装工事
3.夜間、冬場、その他施工性の改善が必要な現場
荷 姿 |
アスファルトローリー
性 状 |
図1 ピュアファルトWを用いたアスファルト混合物の締固め温度と締固め度の関係例
※3 ストレートアスファルト60/80の所定の締固め温度(例:140℃)時の密度に対する割合
従来のアスファルトの所定の温度から30℃低い温度で締固めても、十分な締固度が得られるとともに良好な混合物性状を有している(図1、表2 ピュアファルトWの例)
表2 ピュアファルトWを用いたアスファルト混合物の性状例
写真1 舗装温度(サーモグラフィーによる測定)
初期転圧温度(a:109.1℃、b:112.0℃)