2023.01.01

のり面工「ソイルサンプラー工法」

ソイルサンプラー工法研究会

 

 

 施工後30~40年経過したコンクリート(モルタル)吹付工は、乾燥・凍結融解等による亀裂・空洞化および背面地山の風化など、経年変化による老朽化が進行し、崩壊の危険性が高まるなど防災上、深刻な状態となっている箇所が多く見受けられる。老朽化した吹付のり面(地山)は、吹付で覆われているため、健全であるか、あるいは風化が進行し崩壊等の危険性があるか等の状態を直接観察することが困難である。

 

 ソイルサンプラー工法は、目視・打音調査・吹付体コア抜きなどの結果に基づいて必要な箇所(多点)を特定し、吹付背面・地山の風化状況を直接観察することにより、対策工の選定や災害予防の早期診断、早期治療で災害を防止することを可能とした。

 

 

 

地質調査機(ソイルサンプラー)施工写真

 

 

 

 

   特 徴

 

・調査機は小型・軽量で引き上げ用の車輪、簡易足場を装備しており、ボーリングマシン調査に比べモノレールや索道運搬、足場仮設などを省略でき、コストダウンとともに施工性・安全性に優れている。
・事前調査で特定したひび割れや風化の進行など劣化・老朽化の著しい箇所や、長大法面や急傾斜など崩壊のリスクが高い任意の地点を効率的に調査できる。
・のり面・すべり面に対し垂直方向にせん孔し、採取したコアから風化状況を確認できるため、崩壊頻度の多い小~中規模崩壊※を対象とした地質調査に適している。
 ※「切土補強土工法設計・施工要領」によると急傾斜地の約80%が崩壊深さ2m以下、90%が3m以下の頻度で発生
・採取したコアを直接観察できるため、吹付材の強度・厚さ、吹付背面の空洞、地山の地質構成など多くの情報を得られる。

 

 

 

   施工写真

 

 

① 調査機運搬(人肩も可)

② 調査機の引き上げ

 

 

③ 調査機の固定(アンカー等) 

④-1 穿孔

 

 

④-2 穿孔(軌道上のり面)

⑤ コアの採取・収納

 

 

 

 

   老朽化のり面調査手

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   国土交通省新技術情報提供システム

 

NETIS登録No. KT-150099-A(旧登録)