新規性
・従来は高減衰ゴムのみを使用していたのを、スプリング拘束型鉛プラグを挿入することとした。
期待される効果
・免震支承の非線形特性の評価をしたところ、申請技術は、平均値で等価剛性4.625kN/mm、等価減衰定数26.39%(従来技術は平均値で等価剛性5.490kN/mm、等価減衰定数19.06%)であり、非線形履歴特性における履歴面積が大きく、25%程度の等価減衰定数を有していることを確認でき、従来技術に比べ減衰性能を支承比50%向上させる事ができた。
・減衰性能の向上により、従来の高減衰ゴム支承を基準にすると、支承サイズ(ゴム体積比率)の比較では0.85倍でコンパクト化が図れ、地震時の橋桁の応答変位の比較では0.75倍と小さくなっていることが確認できた。
・橋梁の地震時応答の低減効果として、申請技術は上部構造の変位応答に大きな低減がみられ、高い減衰性能による免震効果が確認できた。また各支承の設計結果で従来と比較すると、申請技術の方が応答変位量が20~30%程度低減されており、なおかつ、支承(ゴム本体)の体積も20%程度小さくすることができていることが分かる。
・橋梁の地震時応答の低減効果として、申請技術は下部構造の応答値において、7径間連続PC橋における応答値が橋脚基部に発生する応答回転角、せん断力ともにほとんどの支点で低下していることが分かる。
・支承のコンパクト化及び地震時の応答変位が小さいため、橋梁建設費のコストダウンを実現しつつも、橋梁全体系の耐震性能の向上に寄与することが期待できる。
適用条件
① 自然条件
・特になし。
ただし、基礎周辺の地盤が地震時に不安定となる場合は適用不可。
② 現場条件
・特になし。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・特になし。