新規性
1)類似工法では作業スペースや作業姿勢の確保が出来ず、施工が困難であったスカラップ部等の狭隘部においても、IPニードルピンを導入することで施工を可能とした点。
2)装置に以下の3点の工夫を加え、作業者の力量に依存することなく、安定的に品質確保を可能とした点。
・本装置制御ボックスに、圧縮エアーの流量を監視し、管理幅から逸脱した場合は自動的に工具への圧縮エアーの供給を停止する機能を付加。
・定期的にニードルピンの先端形状を確認するため、ニードル先端の曲率を簡易に高精度で確認できる独自の検査ツールを開発。
・押し付け力5kgで装置が起動し、過大な力がかからないよう、ピーニングヘッド中央部のリファレンスワッシャで目視確認が可能。
3)特殊蛍光ペンと高性能UV-LEDブラックライトを使用する出来形確認方法を確立し、施工し残しを簡単に見つけられ、施工性を向上した点。
期待される効果
・特段の養生は必要なく、既設橋梁の定期点検時の設備や足場を有効活用し、作業が可能な点。
・本技術は、グラインダー仕上げの様に熟練を必要とする技術ではないので、所定の技術講習を受けた橋梁点検員や点検補助員、又は普通作業者で実施することが可能な点。
・発見されたき裂の進展が、回し溶接範囲内に留まっている場合、本技術を適用することにより、新設時と同等の疲労強度に回復させることができる点。
・再開口疲労き裂に対しても、繰り返し本技術による処理を行うことで疲労寿命を延長できる点。
適用条件
①自然条件
・特になし。
②現場条件
・作業スペースを確保するための足場等が必要。
③技術提供可能地域
・制限なし。
④関係法令等
・特になし。