新規性
・主材を、2成分型ポリブタジエン系シーリング材から、速硬化性のある高耐久ポリウレア樹脂(ライノ・エクストリーム)に変えた。
・補修工法を、流動性のある弾性シーリング材を伸縮装置間に充填するシーリング防水補修工法から、スプレー塗装による塗膜防水補修工法に変えた。
・従来技術は、まず橋梁下面からバックアップ材、止水ゴムパッキン等を設置した後、橋梁上面で伸縮装置の隙間から遊間部にシーリング材の充填を行うが、新技術は、橋梁上面で伸縮装置全面にポリウレア樹脂を吹き付けて塗膜防水層を形成する方法に変えた。
・主材を、カドミウム等の有害性物質を含まず(資機材等の材質に関する試験合格)、かつ、無溶剤で揮発性有機化合物(VOC)を含まないポリウレア樹脂(ライノ・エクストリーム)に変えた。
期待される効果
・耐久性、耐候性に優れた高耐久ポリウレア樹脂(ライノ・エクストリーム)に変えたことにより、高寿命な塗膜防水層を形成することができるため、道路橋・伸縮装置の安全性が長く維持される。
・スプレー塗装機器による吹き付け作業に変えたことにより、橋梁上面から安定した施工作業ができる上、複雑な形状でも施工が容易になり、施工性の向上が図れるとともに、より高品質な防水塗膜の形成が可能となる。
・速硬化性のあるスプレー吹き付け型のポリウレア樹脂に変えたことにより、1回の吹き付け作業で規定量の吹付が完了するため、作業手順を簡素化でき、また養生時間も短くて済むので工期短縮も図れる。この結果、労務費を大きく削減できるため、経済性が大幅に向上する。
・主材を、有害性物質(カドミウム等)を含まず、かつ、無溶剤で揮発性有機化合物(VOC)を含まないポリウレア樹脂に変えたため、周辺環境に与える影響を小さくでき、かつ作業員環境への安全も確保される。
適用条件
① 自然条件
・降雨、降雪、強風がないこと。
・施工時の気温が5~40℃の範囲であること。
・下地コンクリートが結露していないこと。
② 現場条件
・現場で作業に必要なスペース(資材置き場、塗布作業用装置の設置)として少なくとも10mx4m(40m2)が確保出来ること。
・施工部位に著しい施工不良や損傷が見られる場合は、適切な補修作業を行うこと。
・専用スプレー機器による作業が可能であること(電源は発電機を使用)。
③ 技術提供可能地域
・制限はなし。
④ 関係法令等
・消防法(平成30年3月、日本国)、遵守条件:工事中は、火気を使用する作業を禁止する。工事中は、作業場所付近の分電盤の使用を原則禁止とする。現場に納品した材料は、定められた場所に保管し、保管場所であることを明示する。作業員用の暖房等を、直接工事以外の目的に使用する場合には、あらかじめその使用場所を指定する。
・労働安全衛生法(平成28年6月、日本国) 57条、遵守条件:工事に先立ち、現場の運営管理に必要な現場代理人を選任する。あらかじめ定められた工事計画書に基づいて塗膜工事の工事管理を行う。工事に必要な官公署その他への手続きは、速やかに行う。
使用する機械・工具