新規性
注入工法による漏水補修は、水みち自体を止水材により完全充填を行うことで完璧な止水効果が得られる。従来の工法では、表面に露出する水に対して、表面的な補修に重きを置いた止水が主流であったが、本工法は、漏水の原因となる、クラックの部分に作用する工法である。
期待される効果
本工法は構造物の内部に対して、充填性・追従性の高い注入材を高圧注入プラグを使用することにより、確実な注入が可能となった。追従性の高い注入材は、注入構造物の微妙な変化もとらえ新たな水みちを発生させることなく、長期の安定性も確保する。施工後の美観面に対しても10mm程度と小径の注入プラグのため美観を損なうことはない。漏水の状況、部位に応じて硬化の速度を任意でコントロールできるので、諸条件に対しても、本工法だけで対応できる可能性が高いと考えられる。なお、高圧注入用プラグにも注入の逆支弁効果を高めたプラグ(NICK9-P)を使用することにより、注入後の止水材の能力を損なうことなく信頼性を高めた。
適用条件
① 自然条件
・注入材が凍結しないことが必要である。
② 現場条件
・作業員が進入可能であり、かつ高所作業等では高所作業車等の機械が進入可能な場所。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・関係法令等なし。
使用する機械・工具
- エアーブロー
- 高圧注入プラグ
- 穿孔用電気ドリル
- 電動式高圧注入ポンプ