新規性
・従来技術では、製品を堤防の裏法尻及び法尻から堤内地側に勾配なり、又は水平に設置しており、越流水の流速を可能な限り落とすために、表面に適正な粗度を施していた。一方、新技術は、かご体を階段形状や勾配なりの形状など、任意の形状に構築することが可能で、現場に最適な形状の法尻保護工及び浸透対策工を構築できる。特に、越水に対する法尻保護工では、本体を階段形状の構造とすることで、越流水の流速を抑え、越流水による堤防裏法尻の侵食を抑える効果が期待できる。
・従来製品は、コンクリート素材のため、現地での形状変更などに対応しにくい。一方、新技術では、本体構造が溶接金網であるため、現地で切断加工が可能で、容易に寸法調整が可能。
・従来技術は、越水対策の標準工法であるが、越水対策と浸透対策を兼ねる区間では、別途排水層を構築する必要があった。一方、新技術は、越水対策と浸透対策を兼ねる区間では、かご工のみの施工で両対策を完結できるため、従来技術と比べ施工工程が簡略化でき、コストが低減できる。
期待される効果
・任意の形状が構築可能なため、堤防の裏法尻保護工として、より最適で効果が高い形状が構築できる。
・現場での加工等が行いやすい。
・従来技術では対策が困難であった、越流対策工と浸透対策工を兼ねる要対策区間において適用できる。
適用条件
① 自然条件
・特になし。
② 現場条件
・堤防が腐食土で構成されている区間は適用しない。
・その他、鉄線の腐食が促進される区間は適用しない。
③ 技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし。
④ 関係法令等
・特に無し。