新規性
・部分接着型粘着シートと改質アスファルトシートの2層シートの構成から、下貼り通気層と上貼り防水層の両機能を有する単層構造シートに変更した。
・改質アスファルト部分のトーチ作業範囲について、裏面全面幅(幅1m)からシート接合部(幅100㎜)のみに変更した。
・シート長辺方向の重ね貼りの接合部の一部分を、自己粘着シールに変更した。
・大型のプロパンガスボンベを使用するガスバーナーから、携行可能かつカートリッジ式のガスバーナー(OSハンドバーナー)に変更した。
・ガスバーナーの火力を大型火力から小型火力に変更した。
期待される効果
1)下貼り通気層と上貼り防水層の両機能を有する単層構造シートに変更したこと、裏面全面幅(幅1m)からシート接合部(幅100㎜)のみに変更したことにより、以下の効果が実現される。
・シート敷設作業が効率化したため、施工性の向上及び工程の短縮が図れる(工程、施工性)。
・単層構造シート化による材料費の削減、溶接作業範囲の減少による労務費の削減のため、経済性の向上が図れる(経済性)。
・100㎜の接合部だけを炙り接合するため、施工の熟練性が減少する結果、施工性の向上が図れる(施工性)。
2)シート長辺方向の重ね貼りの接合部の一部分を、自己粘着シールに変更したことにより、以下の効果が期待される。
・トーチ接合前の早い段階で通気層への雨水の流入防止を可能とするため、下地の保護能力の向上が図れる(施工性)。
・アスファルト融着接合作業の工程変更の自由度が向上し、作業計画の立案の裁量拡大が図れる(施工計画)。
3)携行可能かつカートリッジ式のガスバーナー(OSハンドバーナー)に変更したことにより、大型プロパンガスの移動、荷揚げ等の作業がなくなる結果、作業員の労力軽減につながり施工性の向上が図れる(施工性)。
4)ガスバーナーの火力を大型火力から小型火力に変更したことにより、火気使用量及び火力規模が減少するため、以下の効果が期待される。
・トーチ作業中の火傷、熱中症のリスクが減少し、作業員の安全性の向上が図れる(安全性)。
・施工作業に伴う二酸化炭素の排出量の減少により、周辺環境への影響の抑制が図れる(周辺環境への影響)。
適用条件
① 自然条件
・強風、防風等においては、安全上施工をしないこと
② 現場条件
・脱気筒の設定について、50m2~100m2に1個所設けること
③ 技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし
④ 関係法令等
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版 国土交通省大臣官房官庁営繕部
・公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版 国土交通省大臣官房官庁営繕部