新規性
従来、土運船運搬作業では土運船押船の安全航行のために遠隔地にて運行管理していた。そのやり方は、AIS(船舶自動識別装置)情報を利用して針路・船位・速力の把握を行い又、安全航行に欠かせない土運船周辺海域の情報等については乗組員の主観による一方的な情報により入力され判断することとなっていた。
そこでこのシステムによりAIS対象船舶の動向以外に、AIS対象船舶以外の船舶動向を直接視認できるようになったことにより安全性が高まった。加えて、積荷(浚渫土)や周辺海域の情報(状況)が、視覚という要素が加わることでより正確に整理できるようになった。
さらにそれらの情報は、インターネットを経由して伝達するため、複数個所での情報の正確な把握が可能となり、工事関係者がリアルタイムに情報を共有することが可能になった。また、遠隔監視情報が350度視認可能であり、パソコン上での視認位置の移動、ズーム等の操作が可能である。
期待される効果
・乗組員の経験に基づく情報とシステムによる正確な情報とを複合することで、運航管理者の判断ミスを減少させる効果。
・情報の共有化による安全性の向上。
適用条件
① 自然条件
・視程1km以上、風速10m/s以下、波高1m以下
② 現場条件
・電子機器を使用するため、電源を利用可能であること。
③ 技術提供可能地域
・インターネット利用環境下。AIS情報受信可能エリア。
④ 関係法令等
・電波法他関連法令