新規性
洋上風力のサイト条件調査で求められるCPT及びPS検層は、これまではドリルシップによりCPTとPS検層を行う大がかりな調査であった。従来方法は、調査費が高額なこと、水深15mより浅い海域で適用できないこと、浅層部はケーシング(孔を保護する鋼管)の影響で測定不可であったこと、ドリルシップCPT孔は孔が大きくなることによりPS検層のデータ品質が悪くなりがちであったなど、経済面や技術面に課題があった。新技術は上記の課題を解決するものである。すなわち、ドリルシップよりも小型のSEP(昇降式作業台船、サイズ的にはドリルシップの1/5~1/10程度)でCPTを行い、CPTの作業過程で生じる孔内振動を利用したPS検層(アップホールPS検層)である。
期待される効果
SEPと漁船(5tクラス)でCPTとアップホールPS検層を実施するコンパクトな調査のため、新技術を活用することで特に大幅なコスト低減と省力化そして、周辺環境への影響抑制が期待できる。
適用条件
① 自然条件
・海底地震計が設定できる砂質地盤であることが必要。また、海象条件として有義波高1.0m以下、且つ、風速10m/s以下であることが必要。
② 現場条件
・洋上での作業足場として、SEPが設置できる広さ(20m×20m以上)が必要。
③ 技術提供可能地域
・特になし
④ 関係法令等
・特になし