道路橋梁の老朽化とメンテナンス |
高度経済成長期に集中的に建設・整備された道路橋梁は確実な老朽化が進んでいる。今後、建設50年を経過する施設は更に割合が高くなり、点検・調査・補修の適切なサイクルが求められる。国土交通省は長寿命化修繕計画に基づく道路メンテナンス事業への計画的支援を実施しており、構造物の劣化状況、損傷状況を把握しながら適切な維持保全を推進している。本特集では首都高の災害への取り組みや道路維持補修に欠かせないメーカー製品を紹介する。
TRミックスアクア
「TR ミックスアクア」は、雨天時であっても施工が可能で、強度発現が早くかつ耐久性に優れた常温合材である。ポットホールの穴埋めや段差修正など、供用中の舗装路面の補修を行う際は、交通渋滞を発生させないためや作業中の安全性を確保するために、できるだけ交通規制時間を短くすることが求められる。 また、大型車の交通量が多い箇所で使用する場合は、強度発現が早く耐久性に優れているものが望まれている。 「TR ミックスアクア」は、敷きならし後に散水することで硬化反応が開始し、直ちに交通開放が可能である。 また、貯蔵安定性が高く、製造後6ヶ月程度まで貯蔵が可能である。
TOKE・パック
常温合材を片手でも扱えるサイズに袋詰めした投げ込み式の全天候型ポットホール用緊急補修材料。 袋内の混合物はカットバック系アスファルト混合物であり耐久性が高く車両走行により徐々に均されることで、ポットホールの端部まで充填可能である。
ドローンを活用した橋梁点検技術 「ELIOS3」
ドローンを活用した橋梁点検技術「ELIOS 3※」は、搭載したカメラで撮影した画像から損傷を把握する技術である。カメラは上下180°チルト可能なため、正面、真上、真下の撮影が可能である。独自のSLAM エンジンにより、桁下等のGPS が入らない環境でも安定飛行が可能である。 ※「ELIOS 3」(Flyability 社製(スイス))は地下ピット内の竣工前点検や工事進捗を管理するための点群データによる3D モデリング化等でも活用されている点検・測量ドローンである。
HI-SPECシール工法
ひび割れが発生したコンクリート床版の補修における高浸透型水性エポキシ樹脂を使用した防水機能を有する断面修復工。
ハイブリッドボルト
ボルト、ナットの緩み脱落を防止する技術。 ボルト自体に緩み・脱落を防止する加工を施しているため、接着剤や特殊ナットは不要。 ナットの緩み止めが使用できない箇所や橋梁部などの振動が大きな箇所で特に効果を発揮する。
ひびわれ自動検出技術C2finder
ひびわれ自動検出技術「C2finderⓇ」は、ひびわれを自動検出し、その位置および形状を数値情報とともに出力する技術である。 検出結果は、現在、画像・CAD 形式で出力するとともに、数値情報を集計してCSV 形式で出力する。利用は、ユーザー登録後、手元のパソコン上のWeb ブラウザで操作する。
表面ひずみ法によるPC桁の現有PC鋼材緊張力の推定技術
本技術は、プレストレストコンクリート道路橋の橋軸直角方向のひび割れが生じた主桁を対象として、自動車走行時の主桁表面の圧縮側と引張側のひずみ、及びひびわれ開口幅を計測して、PC 鋼材の緊張力を推定する非破壊調査手法である。T 型あるいはI 型断面のポストテンション方式を対象とする。
ブリストルブラスター
1種ケレン(ブラスト処理)相当の素地調整を均質・簡単に行えるブラスト面形成動力工具。
溶融亜鉛めっき鉄筋
溶融亜鉛めっき鉄筋は「鉄筋コンクリート用棒鋼」に規定する機械的性能を保持しながら普通鉄筋(黒鉄筋)の耐食性を向上させる利点がある。(一財)日本建築センターの評定を取得しており、建築材料としても利用できる。
リラクスファルトHT舗装
流動抵抗性と応力緩和・変形追従性を非常に高レベルで両立させた特殊アスファルト舗装。