新規性
・使用材料をセメントから粘土鉱物(ECウォール材)に変えた。
期待される効果
■使用材料をセメントから粘土に変えたことにより、以下の効果が期待できる。
・品質について:長期耐久性能や変形追随性能および自己修復性能を保有する事から従来性能に比べ遮水性能が向上する。
・経済性について:造成時に粉体状の粘土鉱物を使用する事で、施工時の排泥が発生しない事から経済性に優れる。また、従来材料であるECウォールA材に加え安価なECウォールB材を使用する事で使用材料のコスト縮減が図れる。
・地震時における遮水性能の信頼性について:セメントを使用しない粘土の壁である事から、変形追随性能や自己修復性能有する為、地震発生後においても遮水性能は健全であり、信頼性の向上が図れる。
・環境負荷低減について:使用材料が粘土鉱物である事から、セメントに比べて材料生成までに発生するCO2発生量が大幅に削減され、環境負荷低減が図れる。
・工程について:使用材料が硬化しない為、戻り横行およびラップ施工がよりスムーズになり、施工効率が向上し、工程の短縮が図れる。
・周辺環境への影響について:使用する材料は、環境省告示第46号溶出試験結果より安全が確認されている事から、周辺環境への安全性の向上が図れる。
・施工性について:セメントを使用しないので、時間経過に伴う硬化の心配がなくなり戻り横行(ラップ施工)が容易になることから施工性の向上が図れる。
・安全性について:排泥ピットが必要ない為、施工ヤードが広くなり重機同士の接触事故などがなくなり安全性の向上が図れる。
適用条件
① 自然条件
・雷やゲリラ豪雨などの特殊な天候時の施工については、注文者または発注者との協議により決定する。
・寒冷地、豪雪地の厳冬期などの特殊な気温下(-5℃以下)や異常に高い気温(40℃以上)下では、施工機械や機材のトラブルが発生する可能性がある為、施工前の十分な検討が必要である。
② 現場条件
・小型等厚式施工機による必要作業スペースは200m2(9.5m×21m)程度。また必要プラント設置スペースは200~230m2(18.5m×12m)程度。施工機の高さは10m程度である。
・参考として、大型等厚式施工機による必要作業スペースは230m2(11m×21m)程度。また、必要プラント設置スペースは210~240m2(20m×12m)程度で施工機械の高さは10m程度である。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具