新規性
・一定間隔(33cm)に吐出孔を持つ従来型パイプから、二次注入区間のパイプ断面形状を六角形とし、あわせて二次注入区間の長尺化を図って六角柱状とした新型注入管(ポリゴンパイプ)に変えた。
・従来型パイプの吐出孔数である1箇所から、新型注入管(ポリゴンパイプ)は吐出孔(吐出スリット)を多数に変えた。
期待される効果
1.野外注入実験において性能確認した注入孔間隔に変えたことにより、注入孔間隔を従来技術よりも広く設定することが可能となり、
・従来工法よりも注入孔数が削減されたため、経済性が向上した。
・注入孔数が削減され、削孔機械の移動回数が減少したため、施工性が向上した。
2.新型注入管に変えたことにより、
・二次注入の注入速度高速化が実現したたため、工期が短縮した。
・シール材のクラッキング発生機構に規則性(六方向)と縦方向の連続性が確保されたので、地盤中に注入材料が吐出される注入区間が従来よりも長くなり、砂質地盤への薬液の浸透性が上昇し、品質が向上した。
・吐出孔と注入地盤位置の不一致リスクが低減されたため、複雑な互層地盤などへの注入効果が上昇し、品質が向上した。
・地盤中内での注入圧力が分散し、施工中の周辺地盤、近接構造物の変位量が低減したため、環境影響性が向上した。
適用条件
① 自然条件
・風速:平均風速が10m/s以下
・雨量:1時間当たりの降雨量が20mm以下および豪雪なし
② 現場条件
・施工ヤードとして、最小作業スペースが50㎡(5m×10m)必要
・プラント設置ヤードとして、最小設置スペースが100㎡(10m×10m)必要
③ 技術提供可能地域
・技術提供可能地域については制限なし
④ 関係法令等
・「薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針」(昭和49年7月10日、建設省官技発第160号)
・「薬液注入工事に係る施工管理等について」(平成2年9月18日、建設省技調発第188号)