自然調和型落石防止工(ワイヤネット・JSグリップネット)

2024/08/30 更新
  • ワイヤネット
  • KSネット

NETIS登録番号:SK-100010-VR(旧登録)

概要

ワイヤロープとアンカーにて斜面上の「落石原因」を直接押さえ込む予防型の落石対策工で、コスト縮減、現況斜面の保護、二酸化炭素削減などの効果が期待できる

新規性

・従来技術が補強鉄筋枠等の重量物を必要とするのに対し、本技術の主構造はワイヤロ-プ、アンカ-等の軽量部材で構成していることから施工性は向上する。
・従来技術は設置の際に大規模な伐採を必要とするが、本技術の主構造はワイヤロ-プとアンカ-であることから、最小限の立木伐採で施工可能である。
・従来技術が架設面をコンクリ-トで覆ってしまう工法であるのに対し、本技術は架設面の地山が露出しているため種子の自然定着の促進が期待できる。
・従来技術は水切りコンクリ-ト等の排水対策を必要とするが、地山が露出する本技術では排水対策自体が不要である。
・従来技術が架設面を覆ってしまうのに対し、本技術は自然地山を露出させた景観性に優れた構造である。
・従来技術がコンクリ-トを主とした構造物であるのに対し、本技術は鋼材を主とした構造であるため、二酸化炭素排出量の削減が期待できる。

期待される効果

・落石原因(転石・浮き石)自体を安定させるため、落石防護網等で生じる法尻部での礫溜まり等の対策が不要である。
・発生原位置での対策が可能であるため、落石防護網などの設置(発生位置から法尻)に比べ、「用地の確保」「施工規模」の縮減を図れる。
・軽量かつ自在性に優れた簡易材料を使用するため、広範囲の現場条件に対応が可能である。
・ワイヤ格子目に立木を通すことができ、そのため法枠工、吹付枠工、落石防護網工等の従来工法の様に敷設域において立木の全伐採は不要である。
・架設に際し支障をきたす立木や下草の刈り取り程度で施工が可能である。
・落石原因の安定を図ることで、経年的に生じる岩塊の崩落に伴う、自然斜面の減少を防止できる。
・自然斜面の減少を防止し、またその大部分は自然斜面が露出している。そのため斜面の自然治癒(緑化)の促進が期待できる。
・網目に厚みを持つ特殊金網内部に架設部上流からの砂礫や土砂を客土として堆積させるので、植生基盤の自然形成を期待できる。
・植生基盤の自然形成により、自然種子の活着が期待できる。
・現況の立木等を最大限に活用する工法であるため、景観への配慮が期待できる。
・コンクリート構造物の対策工に比べ、二酸化炭素排出量の削減が期待できる。
・施工誤差による荷重増加を予め設計値に加味している。

適用条件

① 自然条件
・立木の有無に関わらず、落石が生じる恐れのある斜面全般に適合する。
・地質(岩質・土質等)によりアンカーの選定を行う必要がある。
・環境特性の著しい場合(海岸地帯等)では、表面処理等の仕様変更を必要とする。
・積雪斜面での実施はアンカー定着材機能発揮に難があるため不可とする。
② 現場条件
・架設においては、主として人力作業であるため、架設に伴う施工用スペースの確保は不要である。
・資材の搬入に際してのみクレーン等の重機が必要であるが、施工期間の常駐は不要である。
・施工地が車両通行道よりかけ離れ、クレーンでの資材搬入が困難な場合に、モノレールを使用する必要がある。
・現場内小運搬に際して、ウインチ(1.0t程度)を使用する。
・アンカーの打設に伴い、削岩機・インパクトモールおよびコンプレッサーを使用する。
・アンカーの打設が困難である場合、打設用足場等を設ける必要がある。
③ 技術提供可能地域
・特に制限なし。
④ 関係法令等
・特になし。

使用する機械・工具

  • インパクトモール
  • 空気圧縮機
  • 削岩機

施工事例・施工実績

工事採用実績

65件
450件
55件

施工手順

会社情報

会社名
JFE建材(株)
TEL
03-5715-6700
企業情報
公式サイト

このカテゴリーでよく見られている工法