新規性
鉄筋コンクリート構造物の再劣化防止や、塩害・中性化による腐食抑制に効果的な犠牲陽極材で、鉄筋と陽極材の接続には耐久性に優れたチタンワイヤーを採用している。作業員による施工のばらつきを低減するため、バンドを用いてワイヤーを鉄筋に確実に固定することで、ワイヤーと鉄筋間の導通不良を抑制し、安定した防錆効果が得られる。また、本工法は陽極材を既設コンクリート内へ削孔挿入して設置するため、補修材による電気抵抗値の増加等の影響を受けにくく、良好な電流分布により高い防錆効果が得られる。
期待される効果
1.結束ワイヤーは耐久性に優れたチタン製を採用。
2.作業員による施工のばらつきを抑制するため、結束線と鉄筋との接続には結束バンドを採用し、ワイヤーを鉄筋に確実に固定することで、ワイヤーと鉄筋間の導通不良を抑制。
3.陽極材は既設コンクリート内へ削孔設置するため、補修材の品質による影響を受けにくく、高い防錆効果を得ることができる。
4.モニタリングによる効果の確認や、施工後の期待寿命の評価が可能。
5.陽極材はΦ25mmの削孔のみで容易に取り付けることができ、追加はつりを必要としないため工期短縮やコストの低減が可能。
6.供用年数に対応した4タイプ(65g、120g、160g、180g)の陽極材を用意、特殊品も対応可能。
7.外部電源を用いないシステムのため、施工後のメンテナンスが容易。
適用条件
① 自然条件および現場条件
・飛沫帯、大気中の鉄筋コンクリート構造物
② 適用可能な範囲
・大気中部の鉄筋コンクリート全般
・塩害、中性化による腐食の抑制
・特に効果の高い適用範囲:断面修復箇所のマクロセル腐食の抑制
・適用できない範囲:水中部(条件により適用可)
③ 技術提供可能地域
・制限なし
④ 関係法令等
・特になし