新規性
・人がハンマーでアンカーを打撃していたものを、磁気的な力(励磁コイルに瞬間的な大電流を流した際に発生する電磁力)で加振するようにした。
・加振で発生したアンカーの振動をAEセンサ(振動を電気信号に変換して検出するセンサ)で受信して検査装置に取り込み、検査装置の判定ソフトウエアで自動判定するようにした。
・引張試験のように設計荷重に近い荷重を掛けない方法とした。
・引張試験器と超音波装置の2台を準備しなくても、本体1台で2種類の検査ができるようにした。
期待される効果
・安定した磁気的な力で加振しAEセンサで受信した信号を検査装置が自動判定するようにしたため、個人の経験差に影響されない客観的な不良判定ができ品質の向上が図れる。
・引張試験では検出できない引張耐力が設計耐力以上ある施工不良まで検出できるため、品質の向上が図れる。
・アンカー1本の検査時間が短く施工アンカー全数の検査が可能なため、品質の良いアンカーだけを残すことができ、設備全体としての生産性向上が図れる。
・油圧ジャッキなどの重量物を扱うことがないため、作業員の安全性が向上する。
・道路やトンネルなどの付属設備が品質の良いアンカーで取り付けられるため、設備供用期間における安心・安全の向上が図れる。
・1台で2種類の検査ができるようにしたため、工程短縮による経済性の向上と施工性の向上が図れる。
適用条件
① 自然条件
・屋外で雨天(雨掛り)時の作業は禁止する。
・検査環境温度範囲は、0℃~40℃を推奨する。
② 現場条件
・足元の作業スペースは、作業員が楽に立てる1.5m×1.5m=2.25m2程度あればよい。
・センサを設置するスペース(試験面)は、アンカーを中心にΦ200mmである。
・試験面はひび割れ、ジャンカや著しい凹凸等がなく、乾燥した面であること。
③ 技術提供可能地域
・技術提供可能地域については制限無し。
④ 関係法令等
・特になし。