新規性
・点検方法を、目視点検から超音波による点検に変えた。
・ねじ山欠損点検と亀裂点検が可能となるよう、それぞれ独自の超音波探触子(点検治具)を開発した。
・ねじ山欠損点検は、アンカーボルト露出部頂部に超音波探触子を接触させ、ボルト内部に超音波を入射・伝搬させ、ねじ山からの反射エコーの大きさから欠損の状況を可視化できるようにした。
・亀裂点検は、アンカーボルト露出部頂部から超音波探触子を接触させ、ボルト内部に超音波を入射・伝搬させ、亀裂部およびアンカーボルト底部からの反射エコーの大きさから亀裂の状況を推定できるようにした。
・システムは全てバッテリー式とした。
期待される効果
・点検方法を超音波による点検に変えたことにより、客観的かつ高精度な点検が可能となるため、データ蓄積による経年劣化の判断が容易となる。
・ねじ山欠損点検用および亀裂点検用の超音波探触子により、一つの超音波探傷器を共有できるため、ねじ山欠損点検と亀裂点検を効率良く測定できる。
・ねじ山欠損の状況を可視化できることにより、アンカーボルトのナットやベースプレートに隠れた目に見えない部位のねじ山欠損の状況が把握できる。
・亀裂の状況を推定できることにより、埋設しているアンカーボルトの内在する亀裂の有無、その寸法が把握でき、アンカーボルトの長さも測定できる。
・システムをバッテリー式にしたことにより、現地での電源が不要となる。
適用条件
① 自然条件
・少雨程度の降雨であれば、機器に防水カバーをかけることで測定可能(IP66)
② 現場条件
・測定作業スペースとして、1m×1m程度必要
③ 技術提供可能地域
・全国
④ 関係法令等
・特になし