新規性
・従来技術は、潜水士が、ダイブコンピュータによる潜水深度および時間の計測値を潜水連絡員へ連絡しながら、潜水作業の管理を行っていた。新技術は、潜水士に水深計を取付け、潜水士船においても潜水士の潜水深度および時間を自動的かつリアルタイムに監視できるようにした。
・新技術において、潜水士の減圧が必要な時は、深度3m、6m、9mに設置した水中LEDの点灯により、浮上停止深度を誘導できるようにした。さらに、水中LEDに併設されたボタンにより、潜水士の浮上停止時間を管理することができるようにした。
・新技術は、潜水作業をPCモニターで可視化し、潜水作業の計画(黒)、潜水作業の実施(赤)、潜水作業の実施に基づいたリアルタイム減圧計画と繰返し潜水の作業計画(青)を表示するようにした。
・新技術は、平成27年度4月施行の改正高気圧作業安全衛生規則に準拠した「潜水作業マニュアル」の標準空気減圧表に対応した「潜水作業計画および記録(空気潜水・空気減圧用)」を自動作成し、出力ができるようにした。
期待される効果
・潜水作業のリアルタイム監視や、確実な浮上停止深度の誘導と浮上停止時間の管理により、潜水作業の安全性を強化できる。
・潜水作業計画を参照しながら潜水作業の実施をリアルタイムに監視できるため、潜水連絡員の負担が軽減される。
・潜水作業の可視化により、潜水作業の実施に基づいた減圧計画と繰返し潜水の作業計画をリアルタイムに確認できるので、施工性の向上を図ることができる。
適用条件
① 適用可能な範囲
・潜水作業(空気潜水と空気減圧)全般。
② 特に効果の高い適用範囲
・空気減圧の管理が必要となる10m以深での潜水作業。
・繰返し潜水が必要となる作業。
③ 適用できない範囲
・「空気潜水」以外の潜水作業。
・「空気減圧」以外の減圧管理。
(現在の水中LED仕様は、深度3m,6m,9mとなっているが、深度12m,15m,18mが必要となった場合は増設可能)
④ 適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・平成27年4月施行の改正高気圧作業安全衛生規則に準拠した「潜水作業マニュアル」。