新規性
■不安定な浮石や転石を固定し、安定した斜面とすることができる。
従来工法の場合、落石は網の中を動き、系時的に徐々に不安定な状態になっていくという危険性があったが、本工法は、高強度で柔軟性のある厚ネットとワイヤロープで格子を形成し、さらにその交点部もアンカーで固定することで、不安定土塊、浮石や転石をその場で押さえ込み動かさない工法であるため、従来工法のように除去、放置などで対処していた危険性はない。
■安定斜面とし、緑化が促進される。
従来工法は、伐採、法面成形などが必要で、自然破壊を余儀なくされていたが、本工法は、自然斜面を固定するため、立木の根株や自然の種子等が安定的に定着するので自然の回復が計れる。
■広範囲の現場状況にも適用可能で、自然を損なわない。
従来工法は、伐採が必要で、自然破壊を余儀なくされていたが、本工法は、人力での横持ちが可能な軽量かつ柔軟性に富む材料を使用するため、材料の移動が容易で、かつ使用機械も軽量で施工性にも優れ、種々の現場条件に適用できる。また法面成形など不要で斜面を荒らさずに施工できる。
■仮設としても優れている。
本工法は、切取り斜面の下に、道路あるいは構造物がある場合、斜面に仮設として設置し、法尻に仮設柵を併用することで落石を防止でき、上から順に撤去しながら切取りが安全に進められる。
期待される効果
・早急の対策が可能である。
・信頼性が高い。
・施工費の縮減が図れる。
・法面成型等を行うことなく、施工可能である。
適用条件
① 自然条件
・強雨時、施工不可。
・強風時、施工不可。
・積雪時、施工不可。
・5℃以下の場合、施工不可。
② 現場条件
・足場はロープ足場を使用するため、特に必要なし。
・材料仮置き場として、10~20m2程度のスペースが必要。
・75°以上の勾配が上下方向に5m以上続く場合は足場が必要となる。
③ 技術提供可能範囲
・日本全国技術提供可能。
④ 関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具
- エアーパンチャー(打ち込み機)
- グラウトポンプ
- 削岩機
- スイベル式シャンクロッド