ハイジュールネット工法

2022/02/17 更新
  • HJN-1000
  • ケーブルネット
  • ブレーキエレメント

NETIS登録番号:QS-080010-V(旧登録)

概要

特殊なブレーキエレメントを緩衝装置として落石エネルギーを吸収する落石防止柵

新規性

・従来の待ち受け式落石防止柵は道路際にコンクリート基礎を設けてH形鋼または角パイプ製の支柱を延長方向にある間隔で建て込み、その支柱にワイヤロープを延長方向に何段も張設し、さらにそのワイヤロープに金網を山側から取り付けた柵である。その柵の支柱が15度まで曲がった時点でワイヤロープと金網も含めて部材が吸収した総エネルギーを、柵が有する最大吸収エネルギーと考える。ここでたとえ支柱部材に強い部材を用いたとしても、柵が有する最大吸収エネルギーは期待するほど著しく増加しない。一方剛性の高いコンクリート製の落石防護擁壁での対策工は設置に膨大な面積が必要で、費用、工期が膨大にかかる問題がある。
・ハイジュールネットは、支柱とベースプレートとの固定はピン構造となっているので支柱材はあまり大きな部材は必要としない。落石を捕捉する面は、ワイヤロープを格子状に編んだネット状になっており、そのネットは2本以上の各々の上部ケーブルと下部ケーブルに固定され、これらのケーブルの延長はサイドアンカーで地山に固定されている。支柱も山側に保持ケーブルで吊り上げられている。緩衝装置であるブレーキエレメントが各ケーブルとアンカーの間、各スパンごとの上部及び下部ケーブル間に取り付けられており、落石捕捉時に発生した荷重をワイヤロープの伸びで吸収しアンカーに作用する衝撃荷重を軽減する役目をしている。このように各箇所に設けたブレーキエレメントを緩衝装置としてロープの伸びで柔軟な構造でありながら大規模なエネルギーをもった落石及び崩壊土砂を包み込むようにシステム全体で吸収する防止柵である。

期待される効果

・これまでの落石防止柵では吸収できなかった大規模なエネルギー(250kJ~3000kJの落石エネルギー)を吸収することが可能となった。一度落石エネルギー吸収した場合、損傷を受けた部品を交換または補修後、所定のエネルギーを吸収することができる。またケーブルネット面に破れが生じた場合でも新しいロープを重ね合わせワイヤグリップで結束することにより補修が可能で、再度所定の機能を回復することができる。また日本の地形に応じた支柱間隔(最小5m)で割付する事が可能。

適用条件

① 自然条件
・気温や気象条件は、通常の工事ができる範囲において問題ない。
② 現場条件
・作業スペースとして足場幅約2mx(施工延長+保持ケーブルアンカー部の延長)が必要。
・材料仮り置き場面積としては、施工延長50mの場合、約10mx15mのスペースが必要。(但し、トラック搬入後、すぐ現場にまくばりする場合、これ以下で済むことがある。)
③ 技術提供可能地域
・技術提供地域について制限はない。(日本全国可能)
④ 関係法令等
・特に制約される関係法令はない。

使用する機械・工具

  • ラフテレーンクレーン
  • ロータリーパーカッション

施工事例・施工実績

施工手順

会社情報

会社名
日鉄神鋼建材(株)
TEL
03-6625-6650
企業情報
公式サイト

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