新規性
従来工法である現場吹付法枠工に比べ次の点が改善した。
・主材料を現場吹付モルタルコンクリートから工場製品のワイヤロープ、金網、およびテンションバーに変えた。
・斜面上に植生している樹木等の伐採をなくした。
期待される効果
主材料を工場製品に変えたことにより現地斜面でのモルタル吹付作業がなくなり品質の安定性が向上した。
・ワイヤロープ主体の材料を用いたことにより、斜面の凹凸の整形や樹木の伐採がなくなり景観性と周囲への環境配慮が向上した。
さらに、次のような効果も期待できる。
・ワイヤロープは気温の寒暖から来る伸縮がありその張力に変動が生じる。そのため抑止力が常に得られないという課題があった。これを解消する方法としてワイヤロープにテンションバー(張力維持装置)を付け、気温の変化に左右されず、常に設計抑止力を与え続ける事ができる。
・ワイヤロープを縦横方向のほか、斜め方向にも用いたことにより、落石に対しての抑止力が向上し、ワイヤ面としての安定性が向上した。
・ワイヤロープをアンカーで固定し、ある一定の張力を保つことにより浮き石等の安定性も確保することが出来る。
適用条件
① 自然条件
・自然条件に関しては特に制約はなし。
・積雪地域の斜面での施工も可能。
② 現場条件
・点在して浮き石や転石があり落石予防を必要とする斜面、但し浮き石等が単体である場合には適さない。
③ 技術提供可能地域
・日本全国に提供可能。
④ 関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具