期待される効果
・注入後約1分で硬化し、30分で最終強度が発現するので、早期安定性に優れる。
・地山への浸透、及び逸走が少ないため、注入量の低減が図れ、実空洞量に即した予算での施工が可能。
・覆工コンクリートの10mm以下の狭い亀裂には入りにくいので、反対車線から洩れる等の事故が起こりにくい。
・材料が注入後に40倍に発泡するので、搬入する材料も注入する液量も、空洞体積の40分の1で済む。一般的に2tトラックに注入設備と材料を積み注入孔近くまで入るので、30m程度までの圧送距離の小型ポンプを使用する。これら施工機械器具が小型軽量なため、ヤードや道幅の狭さによる制約を殆ど受けない。
・発泡後のフォームは軽量でありながら圧縮強度が0.17MPa(0.17N/mm2)あり、裏込材料として必要な0.12MPa(0.12N/mm2)以上を有している。
・発泡後のフォームは独立気泡で構成されており、止水効果にも優れる。
適用条件
セットフォーム工法は、注入した薬液が空洞背面で発泡することを特徴とし、小型設備と少ない材料を台車に積んで注入孔近くから施工を行う。また急結性で水を通さないことから、以下のような裏込め注入に適している。
・湧水・流水箇所での裏込め注入。(同時に止水も行う)
・片側車線規制等の条件下で、ヤードの広さが限定される場合。(狭いスペースに対応可能で、反対車線からのリークも起こりにくい。)
・覆工コンクリートの補修等を並行して行う場合。(強度発現が早く、次工程までの待ち時間が不要。)
使用する機械・工具