新規性
・シランの成分(アルキル基とアルコキシ基)は、粘度や表面張力が低い成分を選定したことにより、コンクリートへの浸透性を大幅に改善させた。
・触媒(アミン基)の混入量の適切化により、コンクリート中に深く浸透してから反応し、保護層を形成される。
・ビルテクト-100Eの反応で形成される保護層の分子配列及び密度を改善することにより、緻密な保護層が形成される。
・ビルテクト-100Eはコンクリート中の水と反応し、水が消費されるため保護層内は乾燥状態となる。
・ビルテクト-100E塗布後、コンクリートの電気抵抗性が高くなるとともに酸化した鉄筋の表面に保護層が形成される。
期待される効果
・浸透性に優れ、深さ約10mm程度までは目視で確認できる撥水保護層が形成されるとともに、10~50mmの深さには吸水抑制保護層が形成され、長期にわたる高耐久性の維持が期待できる。(他のシラン系表面含浸材の浸透深さ:約3~6mm)。
・保護層が深く緻密であるため、吸水、透水及び塩化物イオン浸透抑制率が9割程度向上する。
・保護層が深く緻密で、乾燥状況であるため、中性化及び凍結融解によるスケーリング抑制率が9割程度であり、中性化が進行中のコンクリートにおいても中性化の進行を抑制する性能を有している。
・コンクリート中の鉄筋が腐食しにくい環境となるとともに酸化鉄表面に保護層が形成され、鉄筋の腐食抑制効果が期待できる。
・ビルテクト-100Eの塗布により電気抵抗性が高くなるため、断面修復部の既設コンクリートに塗布するとマクロセル腐食の抑制が期待できる。
・コンクリート内部深くまで保護層が形成されるため、外部からの塩化物イオンの遮断に加え、塗布前のコンクリート中の内在塩分も保護層により固形化されるためコンクリート内部へ移動し難くなる。
・紫外線等の耐候性に優れ、長期にわたる高耐久性の維持が期待できる(紫外線兆射3000時間後の透水抑制率90%以上)。
・ビルテクト-200は、ビルテクト-100Eに比べ透水・吸水、中性化、塩化物イオン抑制効果及び紫外線に対する耐候性能はほぼ同程度で鉄筋腐食抑制効果は低いが、経済性に優れている。
適用条件
① 自然条件
・4℃以上の環境下で施工する。
・コンクリート表面の乾燥状況を確認後、施工を行う。(表面含水率8%以下)
・施工後12時間以内に降雨に曝される場合は施行不可。
② 現場条件
・エアレススプレーまたはローラーにより塗布できる作業空間があること。
・火気厳禁。
③ 技術提供可能地域
・日本全国。
④ 関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具
- 高圧洗浄機
- スプレーガン
- 発動発電機
- ローラー
- 低圧噴霧器