新規性
・従来技術の緑化基礎工は網張付け工のみであったが、新技術では網張付け工に等高線状のモルタル袋と肥料袋を加えた。
・これにより法面の表面流速が遅くなり育成基盤の安定が図れることから、植生マットの適用を5分勾配法面まで可能とした(植生マットは通常8分より緩勾配に適用)。
・このため、モルタル吹付機を用いて吹き付ける方法の施工箇所においても、植生マットを張付ける方法への適用が可能となった。
期待される効果
・モルタル袋と植生基材袋で形成された等高線状の小段は、その小段が無い場合と比べ表面流速は1/7に減殺する。また生育基盤の安定化が図れる。
・モルタル袋が地表の一部を覆うことで、土壌水分の蒸発を抑制することができ、生育基盤の品質が向上する。
・吹付工が不要となるので、従来の施工工程に比べ1工程が減少する。
・吹付工が不要なため、危険な法面における作業が減少する。また、プラント設備作業における事故の軽減が期待できる。
・吹付工が不要なため、過酷な法面での作業が軽減される。
・吹付プラントが不要となるので、プラント設置場所の確保できない現場や法高の高い災害復旧現場での活用が可能となる。
・モルタル吹付機等を必要としないので、騒音や粉塵が生じない。さらに現場でのCO₂の排出が無いため、周辺環境への影響が向上する。
・植生マットと同じ施工方法なので、現場で資材の計量・混合や吹付厚さ管理を必要とせず、品質管理項目を減らすことができる。
適用条件
① 自然条件
・酷暑日、厳寒期の施工不適期は極力施工を避ける。
・森林限界(高山帯)より標高の低い箇所。
② 現場条件
・施工する斜面が安定していること。
③ 技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし。
④ 関係法令等
・特になし。