新規性
・従来、急傾斜地ではラス網を設置していたが、「ナイロン短繊維」の補強効果により、植生基盤材同士を立体的に結合させることができ、ラス網なしでも植生基盤材を保持できる。
・吹付面上に張り付けた「土壌侵食防止マット」のフィルター効果により、降雨による浸食や風食による植生基盤材の流亡・流出を防止し、耐侵食性能を飛躍的に高めている。
・保肥・保水性に優れた「腐植土」、親水性に優れた「ナイロン短繊維」及びマルチング効果に優れた「土壌侵食防止マット」の効果により、基盤材の乾燥を抑制し、基盤材の保水性能を向上させた。
・これらの特徴の相乗効果により、基盤材吹付厚をt=2~5cmと薄くできる上、荒廃地や急傾斜岩盤法面等において安定した緑化が可能となった。
・オプションで竹炭を併用することで、火山地帯のような酸性土壌の緑化が可能。
・支障木などを破砕チップ化したものを再資源化して、植生基材として利活用が可能となった。
期待される効果
・急傾斜の岩盤斜面や山腹崩壊地で緑化基礎工を必要とせずに緑化が可能となるまで、従来工法であるモルタル吹付工や緑化基礎工で景観上問題のある場所でも景観対策としての効果が期待できる。
・緑化の初期の段階で急速緑化を導入しなくても土壌侵食を防止できるので、周辺の樹木が進入し易く、現地性植生の復元に大きな効果が期待できる。
・腐植土を使用することで、生チップを堆肥化させることが期待できる。
適用条件
① 自然条件
・中長期に安定したのり面、崩壊の恐れがないのり面。
② 現場条件
・吹付作業員としてのり面工が必要。プラントヤード:10m×3m程度
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・労働安全衛生法
使用する機械・工具
- ドリル削孔
- ハンマー
- ベルトコンベア
- モルタル吹付機