新規性
・深浅測量に用いるマルチビームソナー(音響ソナー)の形状について、フラットアレーからカーブドアレーに変更した。
・深浅測量のビームソナー上部にレーザスキャナの搭載が可能な機構を新たに採用した。
・陸上と水中の計測データを個別に整理、統合する作業方法から、双方の統合データを測量作業と同時に取得し、整理できるデータ処理システムに変更した。
期待される効果
・ビームの入射角度の広がりにより広範囲の深浅測量が可能となるため、水面付近までの幅広い範囲の計測が実現できるため、データの品質が向上する。(品質・出来形)
・深浅測量と別に陸上測量を行う必要がなく、測量作業が効率化し、経済性も向上する。(経済性、施工性)
・陸上で水面へ近づいて行う作業がなくなるため、水面への転落の危険性がなくなり、作業員の安全性が向上する。(安全性)
・水中と陸上のシームレスな3次元点群データが取得できるため、各データ統合のための整理及び統合作業が不要となり、作業工程が効率化する結果として工程が短縮する。(工程、施工性)
適用条件
① 自然条件
・悪天候時には調査をしないこと。
・潮流が7ノットまでであること。
② 現場条件
・GNSSアンテナを使用するため、衛星からの信号受信が可能なこと。
③ 技術提供可能地域
・技術提供地域に制限はない。
④ 関連法令等
・港則法(特定港内又は特定港の境界付近で工事又は作業を行う場合)による許可
・浚渫工事:マルチビームを用いた深浅測量マニュアル(浚渫工編)(令和3年4月改訂版)