新規性
・従来技術では仮設の沈砂池等に濁水を流入させ放流までの距離、滞留時間を利用して濁水中の浮遊物質を自然沈降させて上澄みを放流する仕組みであったが、沈砂池等にバイオログフィルターを設置することで従来の自然沈降とフィルタリングの効果で効率的かつ環境に配慮した濁水処理を行えるように開発した。
・従来は複雑な計算で効果を求めていたがバイオログフィルターの特性値を利用して簡易的に理論値を求めることができるのも特徴である。
【自然沈降】
濁水中の浮遊物質を物質の持っている自重を利用して沈降させること。
【フィルタリング】
バイオログフィルターに濁水を通過させることでフィルターの網目よりも大きな浮遊物質を除去すること。
(特性値を利用した簡易計算)
バイオログフィルターの特性値:透水係数=0.005m/s
-計算式-
フィルター設置面積の求め方:面積(w)=流量m3/s(Q)/ 0.005m/s
※安全率等の詳細な条件を含まない
期待される効果
・効果その1
「濁度の低減」・・・薬剤などを使用しない環境に配慮した濁水処理対策が行える。
・効果その2
「自然環境の保全」・・・赤土などの土砂流失を低減させサンゴ礁などの自然環境の保全対策が行える。
・効果その3
「濁水プラントの負担軽減」・・・濁水プラントに設けられている沈砂池(一次処理)を環境配慮型濁水処理フィルター工法に切り替える事により濁水中の浮遊物質をフィルタリングし、濁度を低減した濁水を濁水プラント(2次処理)に流入させることで濁水プラントへの負担の軽減が行える。
適用条件
① 自然条件
・河川に直接設置する場合は流量・流速・水深の確認が必要。
ただし沈砂堤として利用する場合はその限りではない。
② 現場条件
・沈砂池、ノッチタンク(ウォータータンク)、側溝や用水路などバイオログフィルターが設置できるスペースがあれば対応が出来る。
・対応流量は設置面積と透水率から計算し可否を判断する。
※重金属の除去やpH調整が必要な場合は別途設備が必要。
③ 技術提供可能地域
・日本全国いずれの地域においても提供可能。
④ 関係法令等
・特になし
使用する機械・工具