新規性
・生態系に影響を与えない無機凝集材を使用する。
・本凝集材は非常に強力な撹拌でフロックを形成でき、かつ、フロック形成速度が速く、また、フロックは大変壊れにくい特性がある。そのため、ポンプによる送水が可能。
・本凝集材の特性を最大限に引き出すように設計したパーツにより構成されている汚濁処理システム。
・本システムは、パーツを現地で組み立てる可動式の濁水処理システム。
・原水pHは、強酸性以外の範囲ならば中和せずに使用が可能。
期待される効果
・沈降速度が速いため本システムの必要面積を狭くすることができる。また、設置場所が分散している場合でも、ポンプ送水によりシステムのパーツを分散して設置できるため、今までに適用できなかった場所でも処理できる。
・対象水量1,000m3/tでも、設置面積が89.1m2ですみ、分離槽を撹拌槽の上に設置すれば設置面積52m2となる。
・撹拌直後のフロックはまだ処理能力を有し、分離汚泥の最大30%を撹拌槽に返送できるため、凝集材の使用料を最大25%低減できる。
・1000m3/hの多量の処理水に対しても1つのシステムで対応できる。
例 1,000m3/h。
本システム(1080m3/h)89.1m2。
従来のシステム(200m3/h×5台)46m2/台×5台=230m2。
・本処理システムは、凝集材の特性を最大限に引き出すパーツで設計されており処理水量の変動を吸収できる特徴がある。最大で、処理水量が1.5倍以内なら凝集剤の添加量を増やすことで対応でき、工事の遅延を引き起こさない。
・分離汚泥は、間隙が多く、脱水性に大変優れている。
例 機械脱水でのろ布の目の大きさ。
本システムでの分離汚泥 1.0mm。
従来のシステムでの分離汚泥(凝集剤としてPAC使用)2.5mm。
・これらの特性により、汚濁処理としてのトータルコストを大幅に縮減できる。
例 1,000m3/h、1日8時間運転、30日間。
本システム(1080m3/h)9.6百万円。
従来のシステム(200m3/h×5台)15百万円。
・分離汚泥は産業廃棄物処理ではなく、現場での埋め戻し材等に利用できる。(土壌の環境基準を満足していることの確認が、別途必要になる)
適用条件
① 自然条件
・水が凍結する状況では、凍結防止が必要。
② 現場条件
・時間当たりの処理水量等により設置・作業スペース、システムの大きさが異なる。
(従来技術よりも省力化・省スペースになる)
③ 技術提供可能地域
・北海道
④ 関係法令等
・水質汚濁防止法に係る排水基準
・金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令の基準(平成十七年一〇月十四日環境省令第三二号)
・公害対策基本法に基づく土壌の汚染に係る環境基準
・各都道県条例
使用する機械・工具