新規性
・ 騒音・振動源のブレーカ本体を、密封型ボックス構造のブラケットに入れ、遮音・防音・防振効果をもつ耐久性に優れたウレタンダンパで6面を保持し、発生する騒音・振動自体を低減したこと。
・ これにより、ブレーカのブラケットそのものが遮音シートや遮音壁の機能を有することで工事計画にて防音対策の簡便化を可能にした。
・ また、ボトム部には遮音リングと大型のダストシールを内蔵しており、音漏れを防ぐばかりでなくグリースを保持、稼働中の破砕対象物からのダストの吹き上がりによる部品の磨耗を抑制し、本体やロッドのガタツキが起因となる遮音効果の低下を減らす。さらに、土壌保全の側面からグリースの外界への飛散防止の役目を担っている。
期待される効果
・ 1300kg級大型ブレーカF22 SS-box仕様では音源から15m離れれば85dB(A)をクリアできるのに対し、従来のセットプレート仕様では79m(30m点からの距離減衰を考慮した計算値)、遮音シートとの併用でも46m(30m点からの計算値)離れる必要がある。
・同様に小型ブレーカ Fx45 SS-box仕様でも音源から7m離れれば85dB(A)をクリアできるのに対し、セットプレート仕様では33m(15m点からの計算値)離れる必要がある。
・このことから遮音シート、遮音壁等の防音補助設備を簡便化し、設置・解体に要する工数・費用を削減することが可能となる。
・また、油圧ショベルとその運転手に与える振動加速度も大型ブレーカにて油圧ショベルのアーム付近で80%、運転席で40%低減、小型ブレーカにてアーム付近で70%、運転席で67%低減させたことで、運転手の疲労蓄積も低減し労働環境面も改善した。
・このように、作業環境や周辺環境へ配慮した解体・掘削作業を可能にすることで工事計画変更や日程遅延等のリスク軽減も期待できる。
適用条件
① 自然条件
・特に制限なし。
② 現場条件
・特に制限なし。
・通常の油圧ショベルに取付て解体・掘削作業ができるところであれば使用可能。
③ 技術提供可能地域
・ 特に制限なし。
・国内どこでも入手が可能。
④ 関係法令等
・ 騒音規制法、振動規制法
使用する機械・工具
- F22セットプレートブレーカ
- ハックホウ
- 油圧ブレーカー(SS-box仕様)