新規性
PRF-Plus工法の新規性は、独自の性能確認試験により落石防護柵への適正を評価した高強度金網の採用と、外側鋼管、中間鋼管、内側鋼管で構成される三重鋼管合成杭構造を採用した支柱にある。この支柱を杭形式として直接地盤へ根入れさせることで柵構造を構築でき、従来工法(ストーンガード)で必要としていたコンクリート基礎が不要である。
期待される効果
・支柱部材を独立させ個別部材の軽量化を実現したことにより、現地搬入が容易となり、現地組立時の施工性の向上や施工機械の軽量化が可能となる。
・施工位置で独立した支柱を三重鋼管合成杭として組み立てる事により支柱耐力が向上する。
・地中部に配置される外側鋼管で孔壁を保護するため、孔壁が自立しない不安定な地盤での削孔、斜め削孔も容易となる。
・従来のコンクリート基礎の場合は、支持層とみなせる地盤に設置することが原則となるが、杭基礎の場合、杭長を調整することにより脆弱な地盤でも適用できる。
・土工(掘削・埋戻し・残土処理)が抑制でき、環境負荷の低減が期待できる。
・構造物による占有面積が少なく樹木の伐採範囲が小さくなる。
・杭式基礎部は土中に埋まるため、コンクリート基礎に比べ、目立たなくなり景観性が向上する。
・横ロープに設置した緩衝金具の採用および高強度金網の採用により、落石エネルギーの吸収量が最大210kJ程度まで増大する。
適用条件
① 自然条件
・自然斜面、人工斜面を問わず落石の発生する危険性のある斜面。
※設計積雪深が1.5m以下の地域。
② 現場条件
・資機材の搬入が可能であり、重機設置スペースが確保可能な箇所。
(従来工法と同等の作業スペースとなる。)
③ 技術提供可能地域
・技術提供範囲については制限無し
④ 関係法令等
・特になし。