新規性
・車両内に高速マルチパスレーダを格納搭載する形式に改善した。
・探査測線を15測線に増加して「縦×横×厚さ=50cm×50cm×5cm」以上の空洞(被写体)を探知できる判定の確度を向上させた。
・3次元処理機能によって空洞の規模と位置が立体的に把握できるようにした。
・D-GPSの測位精度と4方向高感度カメラによる周辺地物からの位置確認、カーナビゲーションからの道路ルート情報とのリンクにより、点検履歴(探査履歴)の管理ができるようにした。
期待される効果
・一体型の計測車両になっているため車線端部の調査が可能となったほか、調査時の他車等への接触等の事故が軽減され安全性が向上している。
・高速マルチパスレーダ装置によって、探査計測速度のアップ、人的労力の縮減、工期の短縮、調査コストの縮減を実現した。
・低速走行域から高速走行域までの探査精度の一元的な管理(速度依存無し)が可能で、測位精度を高めたことで、空洞の位置確定と対策範囲の決定および設計・施工へとスムーズな対策措置が可能である。
・路面下の異常(空洞)検知の他、周辺地物の管理(目視チェック)、舗装面の性状確認(目視チェック)が可能である。
・3次元処理機能によって空洞の状況が解り、既設の地中ライフラインとの位置関係から安全性(空洞の危険性)の評価や対策の要否判定が可能である。
適用条件
① 自然条件
・降雨時(路面に滞水の時)、降雪時、強風時(台風ほか)等の悪天候の時はレーダ計測不可能
・地下水位ゼロメートル地域の空洞調査は不可能。例えば、湿原地、潮の干満域
・気温0℃~50℃の時にレーダ計測可能
② 現場条件
・地中の状態が均質な時に縦50cm×横50㎝×厚さ5cmの空洞検出
・一般車両が通行できる平滑な路面であること
・車両幅2.5mが通行可能な道路幅員であること
・調査区間内に停車車両がないこと。(停車車両があった場合は待機し、移動後の測定になる)
・GPS受信可能エリアであること。
(ただし、測位確認を周辺地物の画像から行うことも可能。また、トンネル内等では、坑口からの距離測定で位置の特定は可能である)
③ 技術提供可能地域
・制限なし
④ 関係法令等
・道路交通法