新規性
・起振源については、従来技術は探査用発破を用いていたのに対し、本技術は掘削発破を利用する。
・受振器については、従来技術は岩盤内に埋設していたのに対し、本技術は支保工ロックボルトを利用して坑壁に設置する。
・機材については、従来技術は大掛かりな有線システムであったのに対し、本技術はケーブルレスシステムである。
・解析については、専門技術者と同様の評価が行える専用解析ソフトウェアを使用する。
期待される効果
・掘削発破を起振源とし、支保工ロックボルトを受振器として利用することで、掘削作業を中断することなく、従来技術と比較して33%の工程短縮が期待できる。
・探査用発破に比べ起振エネルギーが大きいため、より遠方の地質情報を得ることができ、施工性が向上する。
・探査発破用の火薬が不要であるため、安全性が向上する。
・施工設備を利用することで、探査の準備作業が不要となり、76%の経済性向上となる。
・探査用発破が不要であるため、トンネル構造物や周辺環境への負荷が掛からない。
・ケーブルレスシステムであるため、設置作業が簡便であり、計測中の断線がなくなる。
・専用解析ソフトウェアにより、専門技術者以外による取扱いが可能である。
適用条件
① 自然条件
・トンネル坑内での作業であり、気候や天候の影響を受けない。
② 現場条件
・瞬発電気雷管を用いた発破方式によるトンネル掘削が行われること。
③ 技術提供可能地域
・特定小電力を使用するので国内では制限なし。国外ではその地域の電波法に該当する法規を確認する必要がある。
④ 関係法令等
・火薬類取締法
・電波法
使用する機械・工具