新規性
・自動開放保持機能と扉体の安定性
・扉体開放保持と自動開閉作動の自動切替
・任意操作機能
・完全水没状態への対応が可能
期待される効果
・上流からの排水流によって開放作動した扉体が、そのままの開度で保持される。このため、水位低下時の排水が円滑に行われる。流草木や塵芥等の浮遊物も円滑に流下され易くなり、扉体周りや樋管内でこれらの滞留、堆積が発生し難くなる。
扉体の開放は長期間安定して保持される。開放保持時の扉体は強風や波浪による揺れ動きが発生しない。従って、扉体揺動による扉体と戸当りの衝突現象、これによる騒音の発生、部材損傷等の危険がない。
・ 河川水位が予め設定した水位まで上昇すると、扉体開放状態の保持が自動的に解除され、扉体は上部ヒンジ式フラップゲート本来の自動開閉作動に切替わる。その後、河川水位が高い間、ゲートは継続して水位変化に対応した自動止水、自動排水を繰り返し行う。
従来の昇降式ゲート設備では、管理者は適宜、河川水位の上昇に対してゲート開操作による排水を実行しなければならない。申請技術は管理者による開閉操作が不要となる。
・操作装置により確実なゲート開閉操作ができる。操作は単純で、誤操作しても危険はない。
操作出力性能(扉体と戸当り間に流木等を噛み込んだ障害発生時、解除操作する時の対抗水位差)は設備条件に応じて設計することが可能。
・油圧制御装置、操作装置を含め、全設備が完全水没した状態においてゲートの全自動作動機能・性能を継続して発揮することができる。大規模洪水に対し確実に対応することができる。
・河川低水位時の自然排水性を向上させることで、当該ゲート形式の問題点である異物挟み込みによる不完全閉鎖障害の危険性を低減させる。河川洪水時には管理者の操作を必要とせずに自動開閉作動に切り替えて運用することができ、適宜・的確な自動止水、自動排水を行うことでゲート設備運用の安全性、有効性を向上させる。
・両ロッド式油圧シリンダの活用によりコンパクトな設備形態で大きな操作・制御荷重に対応することができる。
従来は、比較的小型ゲート設備に適用が制限されていた上部ヒンジ式フラップゲート形式を中型ゲート設備に適用拡大することが可能となる。
適用条件
① 自然条件
・低温下(-10℃以下)で扉体の自動開閉作動を必要とする現場環境では温度対策(油温確保)が必要となる。
② 現場条件
・ゲート敷部に河床段差(20cm~30cm程度)を確保できること。
・現場条件に対応して設計を行う。
③ 技術提供可能地域
・全国技術提供可能
④ 関係法令等
・河川管理施設等構造令
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