新規性
・散水、吹付けなどの斑が生じる方法と異なり、覆工に沿った骨組みの上にバルーン(風船)を置き、その上にシートを展張し、バルーンの圧力によりシートを密着させた後に天端部より給水する。全体を均一に湿らせたシートを押し付けることで、脱型後の覆工コンクリートを給水養生する。
期待される効果
・坑内の通風、乾燥などの現場状態に影響なく、脱型後の覆工コンクリートへ給水養生が可能である。コンクリート表面の空隙径、空隙量を小さくし、表面を緻密化すること、透気係数、反発度、圧縮強度ともに向上することを確認している。
室内計測データ ※本工法7日養生、気中養生の比較
① 透気係数(トレント式:10-16m2)
材齢1ヶ月の計測-本工法0.029、気中養生1.243
材齢6ヶ月の計測-本工法0.385、気中養生1.775
② 圧縮強度(N/mm2)
材齢42日の計測-本工法40.5、気中養生37.7
③ 反発度(リバウンドハンマー計測値)
材齢1ヶ月の計測-本工法(上部37.9下部38.7)、気中養生(上部33.7、下部36.0)
材齢6ヶ月の計測-本工法(上部46.0下部48.5)、気中養生(上部44.3、下部46.4)
・実構造物での計測データ ※本工法7日間養生、気中養生比較
① 透気係数(トレント式:10-16m2)
材齢42日の計測-本工法(天端0.065、肩部0.131、側面0.101)、気中養生(天端0.710、肩部1.008、側面1.090)
材齢6ヶ月の計測-本工法(天端0.004、肩部0.004、側面0.004)、気中養生(天端0.321、肩部0.213、側面0.321)
② 反発度(リバウンドハンマー計測値)
材齢42日の計測-本工法(天端40.1、肩部41.0、側面40.0)、気中養生(天端39.8、肩部38.6、側面40.0)
材齢6ヶ月の計測-本工法(天端48.1、肩部49.1、側面49.3)、気中養生(天端48.0、肩部45.6、側面48.9)
適用条件
① 自然条件
・特になし。
② 現場条件
・覆工コンクリートを打設するトンネル現場。
③ 技術提供可能地域
・全国に提供可能。
④関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具
- 高所作業車(クローラーブーム型)
- 高所作業車(クローラステージ型)
- ユニック車
- 覆工コンクリート給水養生システムキュアマイスター