新規性
・塩害補修用の断面修復材を、亜硝酸塩系防錆剤を配合したポリマーセメントモルタルから塩化物イオン固定化材入り一材型ポリマーセメントモルタルに変えた。
期待される効果
塩化物イオン固定化材入り一材型ポリマーセメントモルタルに変えたことにより、以下の効果が期待できる。
・このモルタルの塩化物イオン固定化機能により、断面修復後、接合する既存コンクリートからの塩化物イオンの侵入を抑制することができ、鉄筋防錆に寄与して、防錆性試験では補修部の腐食面積率が従来技術の半分程度と、補修の品質が向上する。
・塩化物イオンを固定化した反応生成物(カルシウムクロロアルミネート水和物)が不溶性であるばかりか、モルタル組織を密実にするため、密実さに対応する圧縮強さが材齢91日の長期でも若干増加し、耐久性に寄与して、補修の品質が向上する。
・塩化物イオン固定化材がセメント化合物(又は鉱物)であるため、発がん性など人体に有害な亜硝酸成分を含んでいないので、材料の製造工場や施工現場では、取扱い上の安全性が向上する。
・材料費が安価になって施工費が安くなるため、経済性が向上する。
適用条件
① 自然条件
・施工時の気温は、5℃~40℃の範囲で行う。
・強風・降雨・降雪・降霜の場合、又はそれらが予想される場合は、施工を避ける。
・施工時に水に曝されている場合は、施工を避ける。
② 現場条件
・面積100m2の施工(施工8日分)に3.3m2程度の材料置場、また、セメンテックスVF-Jの練混ぜに3.3m2程度の作業ヤードが必要。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具